僕たち問題だらけの兄弟です4 【stpr】【stxxx】 (ページ26)

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婿側の親族の席に目を向けると、いるのはケバいオバサンとりいこちゃんと愛と恋、不良みたいな人(多分あきと)。そして、青白い顔をしたお兄さんだった。

｢っ、｣

あれはきっとけいとさんだ。

けいとさんはガクガクと震え、血の気のない顔で映像に釘付けになってる。

けいとさんの様子がおかしいことは見るからに明らか。いくら2人の結婚に反対とはいえ、そこまで震える？

何かに怯えているのか？何かってなんだ？

｢るぅと？どうかしたん？｣

落ち着かない僕を見てジェルくんが小声で声をかけてくれた。

｢あそこ…｣

｢っけいと…！｣

ジェルくん眉をひそめた。

｢何をそんなに怖がってんのや？｣

｢なんか踏まれてない？｣

けいとの足はあきとの足に踏まれていた。

｢ほんまや。脅されてるんと違うんかな｣

｢あとでこっそり話しかけに行こうよ｣

｢せやな。なんで不登校になったとかも聞きたいしな｣

そしてけいとに話しかけるタイミングが来たのは1時間後の事だった。

｢話しかけに行く人もいないし、このままここで食べてようか｣

今は食べたりおしゃべりする時間らしい。でも、僕らは両親やかなこと違って特に仲良くなりたい人もいない。だから、席に着いたままご飯を頂こうというわけ。
でも…

｢僕、行きたいとこある。
けいとさんに話しかけに行きたい｣

｢俺も｣

｢えっけいと？来てるの？｣

｢あそこ｣

みんな目を見開く。けいとはまだ震えている。

｢なんか様子おかしくね？｣

｢せやから今から話しかけに行ってくるんよ｣

｢僕も行きたい！｣

｢大人数だとアレだし、3人だけで行ってきな｣

そう言うさと兄に見送られて、ころ兄、ジェル兄、僕の3人で席に近づいた。

あの兄弟もまた会いに行きたい人はいないらしい。母親とりいこちゃんは席を外しているものの、他の兄弟はテーブルのご馳走に集中している。

僕らはただ通り過ぎているだけを装った。
通り過ぎるとき、けいとさんの肩を叩いた。気配でけいとさんが振り向いたのがわかる。歩きながら後ろ手でトイレの方向を指さした。

｢けいと？どうかしたのか？｣

｢なっ、なんでもっない…です……｣

｢そうか｣

｢お兄ちゃーん！これ貰ってもいーい？｣

けいとさんはちゃんとトイレに来てくれるだろうか。

僕らはトイレに向かい、これからについて話していた。

すると、ガチャりと音を立てながらゆっくり扉が開き、けいとさんが顔を出した。