僕たち問題だらけの兄弟です4 【stpr】【stxxx】 (ページ21)

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「ここに来る前、式場の周りの地図をプリントしてきたの」

私が紙を広げると、カラフルな頭を寄せ合って覗き込んだ。
私はその間に割り込み、ある点を指で指した。

「ここが式場」

そしてそのまま指をスライド。

「こっちがホテル。多分、もう予約してあるはず。泊まりで新婚旅行をするらしいから」

「え、もう？結婚式の次の日に旅行？」

「らしいよ」

「いくらなんでも早すぎでしょ…」

そしてまた指をスライド。

「で、りいこが考えてるのは逃走なの。離れてるけど、ここもホテルでセキュリティは結構高い。
式の途中、そうだなぁ…お姉さんたちが各テーブル挨拶に回ってきた時くらいに逃げ出そう」

「ルートは？」

私は2枚目の紙を広げた。

「これは会場の地図。ここがホールで、ここで誓いのキスとかをするの。
あ、私たちはこのテーブルね？」

「「ふむふむ」」

「逃げる時、2人がまさとを押さえる。他の2人で邪魔する人からお姉さんを守って。残りのふたりは出口まで一緒に走るの。
私は車もってここで待ってるから、とりあえずここまで走ってね。
あ、4人もちゃんと走ってくるんだよ？」

「一発勝負か…」

「誰がどこやる？」

「まさとって力強いですか？」

「まぁ、運動神経は悪くないかな」

オール5だったような。

「じゃあ、俺とジェルでやろう」

「おっけーい」

さとみくんは力強そうな腕でジェルくんと肩を組んだ。

「じゃあ、僕は他の人から守る」

「じゃあ僕も行きます」

「そしたら、俺らは姉ちゃんを連れ出す役だね」

「頑張る！」

飲み込みが早い。
ただ、本番は明日。作戦は抜け目なく行わなければいけないよね。

明後日までは気は抜けない。

私はもう一度詳しく説明した。