僕たち問題だらけの兄弟です4 【stpr】【stxxx】 (ページ15)

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俺は別の手提げから写真をばらまいた。

「かなこさんでーす」

俺は1枚手にとってみんなの顔に近付けた。

「大学に潜入してきた！すると、男がいるのは勿論なんだけど女の子をいじめてた」

写真には、女の子の髪をつかみあげるかなこの後ろ姿。

「色んな子から証言も取れたよ。録音してある」

机に録音機を置いた。

「さて、この証拠どう使う？」

「いや、先に明日のことじゃない？」

「なら明日ばらまこうや」

「難しいんじゃない？ドラマとかでよくあるけど、俺たちこれらを流すタイミングも機材も持ってないよ」

「たしかになぁ」

うーん、とみんなが黙った時、大嫌いな、かなこの声がした。

「ご飯まだ！？早く食べないとかなこの好きなドラマをリアタイできないんたけど！！！！」

「今、行きまーす」

るぅとくんが叫んだ。

「自分で作れよぶりっ子が」

「るぅとくん。俺らも手伝う」

「いいの！？ありがとう！」

リビングに降りると、かなこが近寄ってきた。

「ねぇあと30分で始まっちゃうんだけど。早くして」

「じゃあ話しかけないでよ。この話している時間が無駄だと思わない？」

「は？」

かなこの頬が引きつった。

「何？私が悪いっていうの？」

「他にどういう解釈できる？」

「もういい！」

「はーい。じゃあ俺らはカレーでも作りに行こー」

かなこは俺たちを睨み続けていた。

「どうしよぉ！あと10分しかなぁい！」

黙ってカレー食っとけよ。
まだわかんないの？この話をすれば自分の首を絞めるだけでしょ？

「早く食べれば？」

「わかってるもんぅ」

「お前らが作るのがいつもより遅かったくせになんて口を聞いてるんだななもり！」

「悪かったのは俺ら？」

「お前に聞いてない！」

「お前らって言ってたじゃん。僕たちも含まれてるんじゃないの？」

「だいたいね、矛盾してるんですよ。確かに作り始めるのがいつもより10分だけ遅れましたけど、じゃあ邪魔しないように僕らに話しかけなければよかったじゃないですか」

「誰もお前らなんかに話しかけてない」

俺らはかなこの顔を見てくすくす笑った。

「残念。かなこが話しかけてきましたー！」

「っ！もういい！片付けておけ！！」

「おっけー」

母親も呆気に取られていたが、かなこと一緒に父親を追いかける形でリビングを出た。

「あれ？ドラマ見ないの？」

部屋を出る前に一言かけると、ギロリとこっちを睨んで出て行った。