親に捨てられて、あの歌い手に拾われました (ページ5)

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41話ページ5

まぶたの裏が明るいや。

そっと目を開けると、テーブルで寝ていた私を囲うようにみんなが寝落ちしていた。

いつの間に掛けてくれたのか、ブランケットもあった。立ち上がろうとしたら、服を掴まれていることに気がついた。

る「A…だいじょーぶ……だよ…」

いつものキリッとした表情からは想像できないような幼い顔にドキッとした。

『まさか……これが恋…？』

恋するってこんなにドキドキするんだ…！

火照った顔を冷ますように手で仰いだ。

か、かわいい…。思わず写真で撮ったら、その音でみんなが起きた。

ジ「ふわぁ…。あ、A起きたん？」

莉「あっ、もう朝じゃん！！嘘、俺たちそんな寝た！？」

『あっ、私…学校行かなきゃ……』

自分で言いながら、酷く自分の気持ちが落ち込むのがわかった

る「休めばいいじゃん」

『え？』

る「1日くらいサボったって誰も怒ないよ
……学校でなんかあっても心配だし」

いつも通りだけど、目を逸らしていることに気がついた

あ、寝顔だけじゃなくて、普通に生活してるだけでも可愛いな(察し)

ころんside

Aが心配で寝れるわけがなかった

みんなはちゃんと寝てからしっかり考えようって言ってたけど僕は落ち着かなかった

朝になって、少しだけうとうとしてたら

Aが起きたみたいで、ブランケットがずるりと床に落ちた

その音で眠気が冷めた

こ「おは…」

『まさか……これが恋…？』

僕は顔を上げようとしていたが、そっとバレないようにまた俯いた

Aが見ていたのはるぅとくんだった

るぅとくんを見つめるその眼差しは完全にそういう瞳で

僕らがAを見つめるような瞳だった

驚く程にすぅーっと体が冷えて

心臓の音が小さくなった

火照った顔のAとは正反対

僕はもっと顔を埋めた

Aが好きなのはるぅとくん
るぅとくんが好きなのはA

これって両想いじゃない？

いいなぁ。羨ましい

嫉妬の中に、2人が幸せになれますようにと願っている自分がいることが余計に腹立つ

あーあ。僕も、Aと両想いになりたかったな…。

これで、5人の恋心は儚く散ったなぁ…w