「生きていた」って笑顔で吠えて

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俺や及川さんや岩泉さん以外いない体育館に少しの沈黙が流れる




『ほ、他の学校がどんななのかわからないので、言い切れはしないですけど』





及「他の学校……白鳥沢とかも知らないの？」




『え、知らないですけど』



どこですかそれ、と言うと





及川さんは笑い始めた


笑いながら





及「白鳥沢知らないのにウチが負けると思うって言えるんだね


結構強豪って言われてるんだけど」




『そうなんですか。


たしかに上手かったですし、強豪なんだろうなとは思いますけど』



及「なのにトップにはなれない、ね」



と言って未だに笑い続ける及川さんに、岩泉さんは





岩「笑いすぎだ、及川。








いいじゃねぇか、いい感想くれるじゃねぇか。





山中にもう二度とトップになれない、なんて言われないようになってやろうじゃねぇか」




岩泉さんのやる気スイッチでも押してしまったのか、燃えている



及川さんは落ち着き



及「はぁー笑った笑った。



岩ちゃんの言う通りだね。

もう二度とサンチューがそんなこと言わないように
やるしかないね」




及川さんはぐっと伸びをして、腰に手を当てると



及「サンチューの感想も聞けたことだし、帰ろうか岩ちゃん」



岩「おう。そろそろ部室も閉めないとな」



及「じゃ、またね〜サンチュー」



及川さんは俺に手をヒラヒラと振り歩いていき、
岩泉さんも続けて


岩「じゃあな山中。気をつけて帰れよ」


そう言って歩いていった





『(…怒られなくて、不快に思われなくてよかった)』




俺も鞄を肩にかけ直し、体育館を出て帰宅した







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