運命の人。*Hiroomi.T*

お泊まり。 ページ15

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明日も仕事だからって
シャワー浴びて帰った彼の背中を見送る




ひとりになってすぐに
涙が溢れてくる



契約は0時を過ぎて
ちょうど残り2ヶ月



私の心が限界を迎えるか

彼と奥さんの関係が限界を迎えるか

奥さんが改心してやり直すか



どれが先か




私もシャワーを浴びて

眠りにつく



次の日いつも通りフルタイムで仕事して

あと1時間って所で
彼が来た



「今日彼氏と予定ある？」


「ううんないよ」

「飯行こ、今日から真美出張だから
家にひとりなんだ」

「本格的な不倫みたい」

「できればAちゃんん家泊まりたいんだけど」

ますますドラマみたいな不倫

「うん、いいよ
朝ごはんの材料買いに帰りスーパー寄っていい？」

「もちろん、じゃあ閉店まで
いつもの席で仕事してるわ」

「頑張って」

「おう、Aちゃんも」

「うん」


やる気が出てきた私は単純だな


ラストオーダーの時間から片付け初めて

今日は店長達が新作メニューの会議だから
戸締りとかはしなくていいし
早く帰れる


掃除と食器洗いを終わらせて
着替えて常連の特権で閉店後も
窓側の席に座ってた彼の元に



「終わった？」

「終わった、ご飯どこ行く？」

「Aちゃんの手料理食べてみたいって
言ったら怒る？」

「私料理の腕普通だよ？」

「俺も手伝うから作って欲しい」


あと2ヶ月しか一緒にいられないから
料理は自信ないけど要望は叶えてあげたい


「ハンバーグでいい？」

「やった、スーパー行こ」


電車で家の近くまで来て
スーパーに寄って材料を買う


当たり前のように荷物を持ってくれる

「手伝う」

じゃあって軽い方私に渡して
空いた手を繋ぐ


奥さんともこうしてラブラブしたんだろうな



「Aちゃん手も小さいね、ホント可愛い」

「はいはい」

だから小さいこと気にしてるんだってば！



ハンバーグをふたりで作る

「え、味噌入れんの？」

「うん、隠し味
餃子の餡とかにも入れるとコクが出て美味しいよ
店長に教えて貰った」

「へぇー食べんの楽しみ」

「店長、調理師免許持ってて料理得意なのに
ご飯ものメニューに少ないんだよね」


「ケーキとかは誰が作ってんの？」

「店長の旦那さんが製菓学校出身なんだって」


「へぇー初めて知った
俺あそこのチョコケーキ大好き」

「私も！美味しいよね！新作でね
チョコケーキもう1種類出るんだよ！」

「マジで？楽しみ
出たら一緒に食おう」

「うん！じゃあ次レタスちぎって」

「うん」

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