命令して。*Hiroomi.T&Takanori.I*【7】

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ふぅ……


濡れた髪をかきあげた

ぽたぽたと雫が髪から落ちる







露天風呂から見える綺麗な景色





ちらほら雪が降っている



Aも見てるかな……？




「あ、どうも」
「さっきはどうも」



さっき話しながら一緒に宿まで来たカップルの男の人


「寒いですけど暖かいですね」

なんて声をかけてもらった


「ずっと入ってられそうっすよね」


「そうだね」



「観光ですか？」
「そう、彼女が温泉入りたいって言うので
クリスマスだし泊まりデートを」


「いいですね」

「あなたもでしょ？」

「俺らは恋人とかじゃないんで」
悲しいことに

「でも、好きでしょ？彼女のこと。
女性を見る目がそう言ってた」

「まぁ、、鈍感過ぎて気づかれてないっすけどね」


「あははっ、可愛いじゃない、
明日告白ですか？クリスマスだもんね」


「告白か、、」

「しないの？旅行に一緒に来てくれてるってことは脈なしなわけないでしょう」

「どうなんっすかね」


なんて年上のお兄さんと恋バナを繰り広げる



「俺はね、プロポーズしようと思って」

「すげぇ！今日ですか？」


「んー、明日彼女の誕生日なんだ
だから、0時ぴったりにでも言葉にしようと思ってさ」


「応援してます！素敵っすよ」

「そう言って貰えると勇気出る、ありがとう」


「いいっすね、結婚、」

「喜んでくれるかな……」

「大丈夫ですよ、部屋で言うんですか？」

「そう、今日花火が上がるんだよ
それ部屋で見終わって彼女の誕生日になった瞬間がいいかなーって」


「ますますいいと思います」

「君みたいなモテそうな男の子に褒められるとこのプランでも大丈夫な気がするな(笑)」


「お兄さんも周りの女の人が黙ってなさそうだけど」

「そう？嬉しいこと言ってくれるね」


なんて色々話してたら

「さすがにのぼせそうだから行くよ」

「じゃあ俺も」


脱衣場でも会話を交わして


じゃあまたって別れた



自販機で瓶の牛乳を買って
飲みながらスマホいじってAを待つ

Aまだかな、、、

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