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「臣は部屋?」
「はい、先にお休みになられました」
「そっか、Aさん今日はお疲れ様、帰るね」
隆二くんと隆二くんのお母さん、澄花ちゃんが帰るらしい
玄関までAちゃんたちとお見送りをする
「Aちゃん、岩ちゃんばいばーい!」
「お邪魔しました」
「皆さん気をつけてお帰りになってください」
「隆二くんたちばいばーい!」
「百合子様、岩田様、こちらの部屋へどうぞ」
片付けが始まったので
お迎えの車が到着するまで別室に招かれた
「剛典のこと岩田様なんて堅苦しく呼んでるの?」
「あ、はい」
「剛典でいいのよ?」
「剛典様……?」
初めての響きに胸がドキドキとうるさい
「Aちゃん、剛典って呼んでくれるの?」
「剛典様……」
「なんですか?Aちゃん」
「ふふ、剛典様」
「いいね」
って喜びに浸ってたら
「あ、でも広臣様に怒られちゃう」
なんて思い出したように言う
「なんで?」
「下の名前で呼ぶのは禁止って命令されてたから」
あー・・・そんなことも言ってたな
でも、せっかく呼んでもらえたのに
岩田様に戻るのは嫌だなー
「命令には背けません」
「臣さんにバレなきゃいいんでしょ?」
「悪いこと考えてますね?岩田様」
「ふたりきりの時は下の名前で呼んでよ」
「けど……」
「友達でしょ?俺ら」
思ったことないけど。
「ねー?ダメ?呼んで欲しい!」
おねだりすると
どうしようと困った様子のAちゃん
たまには俺のことを優先してよ
「お願い?」
「ふ、ふたりのときだけですよ?」
「うん!」
「ふたりの秘密だね、誰にも言わない!」
いいな、ふたりの秘密
特別って感じがして
また、スリルがあってドキドキする
「絶対に広臣様にはバレないようにしてくださいね」
「了解!」
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作者名:薫 | 作成日時:2019年5月19日 21時