好きです。*Takanori.I*

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．









覗き穴を見ても誰の姿もなく






緑歌さんのイタズラかと思ったら

再び響くチャイム音









もしかして??







ドアを開けると

李恋ちゃんが立ってた









.









『遅くてゴメンね。何かあったの？』




「ママがねお話があるんだってー、



良かった夜ごはん一緒に食べませんか？
ってママ言ってた！」




『Aさんは？』


「ひーママを見送りに行ってるの♪」









.









そのあとAさんからも誘ってもらい
ご馳走になることに





頻繁に会えるわけじゃないから




チャンスはムダにしないようにしないと







『あの、話って？』





箸を口に運びつつ




今日も早く食べ終わった李恋ちゃんはﾍﾞﾗﾝﾀﾞの花に水やり






待ってましたと言わんばかりに
Aさんが話始める






「今度ね、李恋の運動会があるんだけど



お父さんとか男性とでる種目があってね、
“お友達は出るのに李恋はダメなの?”
って言われちゃったの…









柚希が亡くなったことは話したし葬儀にも出たけど
3歳だったし理解できてないのっ、








.









本当に1人じゃなーんにも出来ない…。



李恋に我慢させてばっかりで、、、」






『いやっ、Aさんは李恋ちゃんのためにいつも頑張ってますよっ！』




お世辞でもなんでもない。本心。





李恋ちゃんが勉強しに来たときは必ずAさんの話を楽しそうにする




“ママｽｺﾞいんだよー”とか、“ママｶｯｺいいしょー♪”


可愛くかつ、自慢げに(笑)









.









「まだまだ足りないのよ…





自分が情けない…っ」








.









Aさんの弱音





守ってあげたい









.









Aさん頑張りすぎだよ…っ



俺なら不安で辛い思いしてるAさんを1人にしない





…亡くなった人と比べるもんじゃないよな









.









.









「迷惑言ってるの分かってるの



っ…岩田さん…
運動会に参加してくれませんか??」









.









.









.









李恋ちゃんの事を考えてるAさんはいつだって弱いかも




その分とっても大切な存在であることに間違いはない









.









もちろん、可愛い李恋ちゃんの為ってのもあるけど
俺にできることなら小さい大きい限らず



力になりたい




『俺でよければっ』

.

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