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38話。 ページ38

Aside



…誰が来るんだろう……こんな状態で飛び出して行ったのに?もうみんな、私のこと見捨てたかもしれない…。

『…ブチャラティ、私、…う、』

やっぱり自分で帰ります。そう言いたかったけど、腕の痛みがあまりにも酷く、彼に頼る他無かった。

「話すと余計体力を使って辛いだろう。無理に話すな。」

ああブチャラティ、あなたは本当に優しい人間だ。1回会っただけの見ず知らずの私をどうして助けてくれるの?
でも彼のこの優しさは、いつか私たちの敵になる気がするのだ。


レストランの近くに行く。まだ雨は降っているし、空も暗い。深夜の1時頃だろうか。明かりのついてない店の外で、人影が見えた。



『、………』

「…Aっ!だ、大丈夫なのか?!」



メローネだ。
びしょびしょに濡れてる。傘もささずに来たんだ…。

「メローネ、俺がAと会った時、彼女は左手が切断されていた。 たまたま俺も任務が会ってな…帰りに彼女に会ったんだ。とりあえず俺のスタンドでくっつけたので、身体面では大丈夫なはずだ。今すぐにでも動くことができるレベルだ。だが、痛みまではどうすることもできない。鎮痛剤をしばらく打つ必要がある。自然に痛みが引くまでは彼女は任務に行かない方がいい」

『…そんな、こま、困ります、今すぐにでも動くことができるレベルだって、そう言ったじゃあないですかっ、…!』

「ああ。でもそれは俺の能力と君の生命力のおかげだ。実際に必要な療養期間はちゃんと休んだ方があんたのためだ。」

「ありがとうブチャラティ、Aを助けてくれて」

「いや、いいんだ。とにかく彼女のケアを頼むぞ。オレは応急処置しかしてない。」

そういいブチャラティは暗闇に消えてった。





「…打とうか、注射。」


なんでメローネが泣きそうな顔してるの?あなたは何も悪くないのに…。

『メローネ、…』

私の問いかけに彼は返事もくれず、後ろを向いて注射の準備をしてくれていた。
ときどき目元を拭っている。泣いてるのかもしれない。

『…なんで、そんなに濡れてるの?』

「君を探してたんだ」

『………ごめんなさい、』

「…こんなに血だらけになったんだね、大変だっただろ、辛かったろ、…」

彼は私の切断されてくっつけてもらった腕を持ち、消毒をした。針を刺される。

手際が良い。そういえば、彼はみんなが大怪我してきたときの治療をよくしていた。

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梅花 - こんにちは12話も最高です くるちゃんさんもこれから仲良くできたら嬉しいですお二人共これからもよろしくおねがいします (2021年9月21日 10時) (レス) id: 7df7a78d6a (このIDを非表示/違反報告)
4番くん(プロフ) - くるちゃん。さん» ありがとうございます!これからも見てくれると幸いです。 (2021年9月19日 17時) (レス) id: 2a341e36a7 (このIDを非表示/違反報告)
くるちゃん。 - とっても面白かったです! 読みやすいし 内容がしっかりしてるし、最高です! 続き楽しみにしてます! (2021年9月19日 14時) (レス) id: 653f3c1549 (このIDを非表示/違反報告)
梅花 - あひゃーペッシィィ可愛いなぁーおい   次回も楽しみにしてますね (2021年9月19日 10時) (レス) id: 7df7a78d6a (このIDを非表示/違反報告)
梅花 - あっーー10話でしたぁ 失礼いたしました (2021年9月17日 23時) (レス) id: 3d213de61e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:4番くん | 作成日時:2021年9月5日 8時

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