【ゴールデンカムイ】兵器な彼女【尾形百之助】 (ページ36)

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36話。ページ36

Aside

なんとか鈴川の協力を得て、というかみんなで脅しまくって鈴川に犬童の変装をさせた。めちゃくちゃ似てるらしい。
とにかく白石さんが殺されては困るので、もう一分一秒でも早く助け出そう、ということになりすぐさま第七師団の敷地へ向かう。でも、第七師団の敷地ってすごく広いから、どうするつもりなんだろう...。

『なんか覚えてることとかないんですか？腕章は？』

｢確か27と書いてあったはずだ。｣

キロランケさんにそう言われる。びっくりして尾形上等兵を見ると、彼もこっちを見ていた。

｢いや、お前らアホか。俺もAも27連隊だ。てことは、鶴見中尉が密かに白石を確保している可能性が高い。｣

ということで、私と尾形上等兵で何かあった時の為の2人の援護、杉元さんが鈴川の監視も含め一緒に行くことになった。

2人を送り出し、私たちもすぐに備えることができるよう木の上に登る。

『う～ん.....なんだか失敗する気がします...』

｢奇遇だな、俺もだ。ヘマをしなきゃいいんだがな。｣

『鯉登少尉.......来そうじゃないですか？鶴見中尉に連絡がいかないはずがないです...怪しいですよ完全に』

｢そうなったらお前行って収めてこいよ、確か鯉登少尉、お前にゾッコンだったよな｣

『やめてください』

ははっと嫌な笑いをしている彼を横目に双眼鏡で覗いてみる。あれ、ドアが開いた。

『んっ！？.........尾形上等兵、本当に鯉登少尉来ちゃいましたよ...』

｢もうお前の出番だろ｣

『いやですよぉ、余計混乱しますって.......あッ、ダメですね、清川が撃たれました。え～っと.......杉元と白石が逃げてきます。援護に行きましょう！』

木から降りて合図を送ると、白石さんと負傷した杉元さんが来た。かなり傷を負っている。

『杉元さんッ！！乗って！』

おんぶして走るしかない...。支えきれるかしら...いや、支えなきゃだよな...。

｢えっおっ女の子の背中になんて乗れないよォッ｣

『いいから！！あなたに死なれたらアシㇼパさんはどうするんですか！！』

｢うぅ...わ、わかった！気をつけてね｣

杉元さんをおんぶして走る。さすが男の人だ、結構重い.....

『ふんッ.......！！！』

｢わっ...すごいAちゃん！｣

｢おい！あそこまで走るぞ！気球隊が作った試作機だ！あれを奪う！｣

尾形上等兵が指さした先には、大きな気球があった。