第11話 ページ12
俺が実家を出てまだ1年経つかどうかの頃
夜妹を寝かしつけて夜間のバイトへと向かった
開始時間は22時 いつも通り朝4時に帰路に着いていた
少し薄く白くなった空を見上げながらいつも通りの道を歩く いつもなら気にならない人を殴る音が
隣の路地裏の奥から 聞こえた
この辺ではそんなの良くあることなのだが俺はその物音に足を向けた
『あ〜ぁ.....ひでぇなこれ。』
路地裏を抜けると少し開けた広場があった
そこには大勢の不良が集まっていて
見た感じ大勢VS二人
その2人が相当強いのは見ただけでわかった
地面には男達が気絶して転がっている
ただ流石に2人でこの人数を相手にするのは大変だろうな。とただ、ひたすら楽しそうに人を殴る2人を傍観していた
『この2人、灰谷兄弟か...。なるほど強いわけだ。』
ボケーッと呑気に考えていると、弟の方が隙を見せてしまって一気に 形勢逆転してしまった
足に力が入らずに膝を着いたままの弟を
兄の方が庇うように前に立った
蘭「おいおい、竜胆〜。大丈夫か？」
余裕そうにヘラヘラと笑う彼は 表情こそ変えずに笑っているがその目の奥には怒りと焦りが揺れていた
『何楽しそうなことしてるんだ〜？』
膝を着いている弟の姿が妹と重なって
兄の方に全員で殴りかかろうとする奴らの声を遮った
全員がこちらを振り向いて凄んでくる
その真ん中を割って歩いて2人の前に背中を向けて立つ
蘭「誰？あんた。」
竜胆「・・・。」
警戒心丸出しで俺に問いかける兄と
無言でこちらを見る弟
『まぁ、俺が誰なんてどうでもいいだろ？遊ぼうぜ。』
俺が笑ってそう言うと
2人も面白いものを見つけたというように口角を上げた
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時雨(プロフ) - 夜月さん» ありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです！本作も他作品も更新していきますので今後ともご贔屓に！(∂ω∂) (2021年8月20日 22時) (
レス) id: 1e71d2532b (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 時雨さんの小説大好きです!これからも頑張ってください!応援してます！ (2021年8月20日 17時) (レス) id: 935b93b187 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 | 作成日時：2021年8月15日 12時
