30話 ページ30
五条「Aが帰ってこない?」
夏油「あぁ。悟に話を聞いた日、Aが任務に出かけてから帰ってこないんだ。何か知らないかい?」
傑からかかってきた電話の内容に耳を疑った
僕と傑が話した日、あの日からすでに4日は経っている
五条「僕も今初めて知ったよ。こっちでも調べてみる。」
夏油「わかった。何かあったら連絡してくれ。」
返事をしたものの無機質な機械音を聴きながら
僕は固まっていた
Aが帰っていない 長期任務と言う訳でもないらしい 補助監督に聞いても知らないという返答しか返ってこない
伊地知によると任務内容は
1級呪霊一体だけ Aが手こずるはずのない任務内容だ
紅葉「どうかしたんですか?五条さん。」
横に座る女、紅葉が心配そうな顔をしてこちらを覗いてくる
あの出来事以来、紅葉とは距離を置いて過ごしていたがAが居なくなったことは彼女も関係しているかもしれないと思い、あの日のことを聞いてみることにした
五条「ねぇ紅葉。あの日、Aとなにがあったの?」
僕の言葉に彼女は目を大きく見開いて
唾を飲み込んだ
あの日は傑も居たし、あの後も気が気でなくて聞けなかった事
紅葉は僕とAの事を応援してくれると言った
そんな彼女がAに何故あんなことをしたのか
紅葉「あの日、どうしてもAさんとお話したくて荷物を取りに来るって理由をつけてこの家に呼んだの。五条さんの話で聞いていた通り、とても優しくて素直な人だった。知らなかったとはいえ、私達がした行為であの人を傷付けたと思った。
だから、本当のことをあの人に話そうと思ったの。五条さんとは建前だけの同棲以外何も無いことも、五条さんがどれだけAさんのことを思っているかも。
五条さんがAさんを傷付けたくなくてわざと嫌われるようにしてたことも、全部。
私も彼に同じようにした....五条さんの気持ちはわかるから。
でも、お茶を用意してた時に意識が朦朧とし始めて、私の意思とは関係なく身体が動いて言葉も出た。
私じゃない何かが私の中にいるような、そんな感覚。信じて貰えないかもしれないけど、本当に私はAさんにあんなことをしたり言いたかったわけじゃないの...。」
あまり上手くまとまってない彼女の言葉は信じ難いことばかりだった
それでも彼女の目から零れる涙は
嘘偽りのない綺麗なものだった
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かえる(プロフ) - めっちゃ面白い!続き待ってます。五条先生と無事におわりますように、、 (2022年2月3日 22時) (レス) @page35 id: b367897f71 (このIDを非表示/違反報告)
輪廻 - 更新楽しみにしてます (2021年9月13日 11時) (レス) id: 9a91bf8b3e (このIDを非表示/違反報告)
谷山美樹(プロフ) - もう更新はしないんですか?楽しみにしてたのに......... (2021年8月29日 22時) (レス) id: 15d3576253 (このIDを非表示/違反報告)
yuuna//^^\\ - 次の更新まだ?てか、普通に面白い (2021年7月25日 3時) (レス) id: 01e29cfe11 (このIDを非表示/違反報告)
しい - 俺的には、五条とくっつかないラストがいいなぁ。バッドエンド (2021年6月26日 11時) (レス) id: d2602a7025 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作成日時:2021年3月14日 5時