1話 ページ2
五条「ごめん...A。別れよう。」
唐突に言われた言葉に理解が追いつかない
頭の中がフリーズしてだらしなく口を開けたまま動けなくなる
『別れるっ...て..。どういうこと?』
目の前に立つ最愛の彼は
申し訳なさそうに目線を落として
自らの手をギュッと握りしめている
なんで、君がそんなに辛い表情するんだよ
今、辛いのは俺の方なのに
実は言うと、気付いてた
ここ最近、彼にほかの相手が居ることを
任務だと言って出かけた彼が帰ってくる時に違う匂いをつけて帰ってくることも
彼の携帯にほかの奴から連絡が来ることも
知ってた
彼が他のやつを相手にしてることだって
俺には分かってた
他の奴にはない感覚を俺は持ってたから
俺には番になった相手の感覚が共有される
番が俺以外に触ったことも交配していることも全部分かってた
『なんで..俺は、お前を信じてた。お前が言ったんだ...俺を幸せにしてくれるって。俺を1人にしないって。』
五条「うん。」
『もう、お前の顔なんか見たくない...。高専で会うのは仕方がないことだから、それ以外のことで俺に話しかけないでくれ...。』
五条「わかった。」
『...じゃあな。』
五条の家に置いておいた自分の私物をできるだけ纏めて玄関に向かう
この家には思い出がいっぱいあった
一緒に暮らしだしてもう2年
その年月すらもうゴミのようなもの
靴を履いて後ろに立つ五条を横目で見る
あいかわらず泣きそうな顔をして
俺を見る五条
そんな目で見ないでくれ
俺はもうお前のものじゃないんだから
『幸せになれよ。』
これは俺の本心
お前に捨てられても裏切られても
お前が幸せなら、それでいい
五条「A....っ。」
ドアが閉まる瞬間俺の名前を呼ぶ悟
『これから、どうすっかなぁ..。』
住むとこないし
探すのめんどくさいから高専の寮で暮らすか
そう決めて俺は高専へ向かった
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かえる(プロフ) - めっちゃ面白い!続き待ってます。五条先生と無事におわりますように、、 (2022年2月3日 22時) (レス) @page35 id: b367897f71 (このIDを非表示/違反報告)
輪廻 - 更新楽しみにしてます (2021年9月13日 11時) (レス) id: 9a91bf8b3e (このIDを非表示/違反報告)
谷山美樹(プロフ) - もう更新はしないんですか?楽しみにしてたのに......... (2021年8月29日 22時) (レス) id: 15d3576253 (このIDを非表示/違反報告)
yuuna//^^\\ - 次の更新まだ?てか、普通に面白い (2021年7月25日 3時) (レス) id: 01e29cfe11 (このIDを非表示/違反報告)
しい - 俺的には、五条とくっつかないラストがいいなぁ。バッドエンド (2021年6月26日 11時) (レス) id: d2602a7025 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作成日時:2021年3月14日 5時