命令7 ページ48
岩泉「クソっ……！クソっ！！」
岩泉はゴミ箱を蹴り上げた。その横で花巻、金田一が涙を流していた。
血溜まりで倒れる松川の死体を見ながら。
国見「誰が……」
及川「セッターのうちの誰か。もちろん俺は違うし、まっつんは少なくとも午後6時までは生きてた」
及川は拳を握りながら声を絞り出す。
誰かを殺したこの手は、誰かを守ることは出来なかった。己の不甲斐なさに打ちのめされていた。
花巻「何なんだよ……もう意味分かんねえよ……この文字も、☆捜して殺せとか……」
花巻は手の中の紙切れを握った。くしゃくしゃになり手に収まったそれを見て、及川は手を伸ばした。
及川「マッキーそれ貸して」
花巻「は……？こんなもん何に使うんだよ」
及川「考えるのに使うの」
皺だらけの紙を広げ、及川は文字を追った。
及川「俺がS……岩ちゃんがT……マッキーがO……国見ちゃんがU……金田一がO……」
目を閉じて集中の姿勢に入る。花巻は涙目のまま及川の行動の意味を考えた。
及川「"
何だろう……」
どうやらアルファベットを並べ替えて言葉を作っているようだった。
及川は目を閉じながら階段を降りる。ブツブツと思案を巡らせて。
岩泉「及川……落ちるぞ。ちゃんと歩け」
及川「───……！岩ちゃん今なんて？」
何か閃いたような顔で岩泉に問いかける及川。岩泉はたじろぎながらも答えた。
岩泉「だから、ちゃんと歩かねえと"落ちる"ぞって……」
及川「落ちる……おちる……"落とす"！
階段に木霊する。
岩泉「……は？」
及川「だから"落とす"なんだって！俺達の文字を並び替えると！」
岩泉「それは分かった。でもそうとは限んねえだろ。文字は全員に割り振られたんだから」
及川「そ、そうだけどさ……」
正論で返され及川も萎縮する。
金田一「ま、まず……松川、さんを…運びましょう……このままじゃ……」
花巻「……そうだな」
花巻は松川の脚を持った。
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すみた先生(プロフ) - 玲央さん» 是非最終章の最後ら辺を読んで頂きたい……！！勝手にエモさ感じてる奴がここに居ます……！ (2022年9月24日 15時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
玲央 - 今小説読んでいるんですけど、急に烏がでかい声で鳴き始めて鳥肌たった (2022年9月24日 14時) (レス) @page26 id: 6bc17f8fd6 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 葵紫さん» コメントありがとうございます！私もホラーが好きで書き始めたのですが、楽しんで下さる方がいて本当に嬉しいです！応援の言葉、大変励みになります！ありがとうございます！ (2021年1月1日 16時) (レス) id: 16cbe631bd (このIDを非表示/違反報告)
葵紫 - ホラーが好きなので楽しみにしています。更新、頑張ってください (2021年1月1日 14時) (レス) id: a274d33eb0 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - むいみおさん» コメントありがとうございます！好んでいただける方がいて喜ばしい限りです。私も死ネタはとても書いてて心苦しいですが、最後まで書ききりたいと思います！応援ありがとうございます！ (2020年11月2日 7時) (レス) id: 16cbe631bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2020年7月25日 11時
