命令7 ページ45
宮侑「犬岡くんには悪いなぁ」
宮治「怖。お前そんなこと思てへんくせに」
治は真顔で言う侑の頬を抓った。
宮侑「いだっ！何すんねん！」
宮治「俺は責めるつもりないけど、お前、そういうこと言っとったらいつか刺されるで」
宮侑「フン、俺はそんなポンコツやない」
北「侑、治、角名」
「「「はいっ」」」
突然のことに体が強ばる。
北「文字出たやろ。どやった」
宮侑「……北さんは？」
北「俺はAや」
間髪入れずに答えた。
宮侑「！……俺も、Aです」
宮治「俺はOです」
角名「俺はH」
順に言っていく。北は一人一人の顔を見ながらしっかり、噛み締めるように確認した。
宮侑「
角名「偶然でしょ。北さんと俺は名前に関係ないんだし」
北「……こじつけやとしても、王様は遊び好きみたいやから案外そうかもしれんな」
静かに、自分の見解を口に出した。角名は表情を変えずに、同じく変わらない顔の北を横目で見た。
角名「北さん。
嘘ついてないですよね？」
宮侑「はぁ！？角名お前何言ってんねん！」
宮治「北さんやぞ？有り得へんわ」
角名「本当にそう言える？」
宮侑「お前何なん……？」
宮治「まだ疑っとんのか……」
角名「疑ってないよ。ただの確認。侑と治は嘘つけなさそうだから聞かなかっただけ」
宮侑「何やと！？」
北「疑ってへんのやったら……あの目は何なん？」
北は自分に向けられたあの冷ややかな目を思い出した。自分達は仲間だ。仲間にあんな目を向けられるのは、流石の北も傷ついた。
北「お前は俺を疑ってへんって言うけど、目は正直やな」
伏せていた目を角名に向けた。その目は角名のようではなく、ただ真実を見極めようとする目。
他の何よりも、角名はその目が苦手だった。
角名「だって北さん顔変わんないですもん」
北「……それはすまんな。でも俺は嘘ついたつもりはないで」
角名「なら良いんですけど」
宮侑「サム……お前はどう思う？」
宮治「北さんやぞ……角名の勘違いやろ」
宮侑「……よな」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 117人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すみた先生(プロフ) - 玲央さん» 是非最終章の最後ら辺を読んで頂きたい……！！勝手にエモさ感じてる奴がここに居ます……！ (2022年9月24日 15時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
玲央 - 今小説読んでいるんですけど、急に烏がでかい声で鳴き始めて鳥肌たった (2022年9月24日 14時) (レス) @page26 id: 6bc17f8fd6 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 葵紫さん» コメントありがとうございます！私もホラーが好きで書き始めたのですが、楽しんで下さる方がいて本当に嬉しいです！応援の言葉、大変励みになります！ありがとうございます！ (2021年1月1日 16時) (レス) id: 16cbe631bd (このIDを非表示/違反報告)
葵紫 - ホラーが好きなので楽しみにしています。更新、頑張ってください (2021年1月1日 14時) (レス) id: a274d33eb0 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - むいみおさん» コメントありがとうございます！好んでいただける方がいて喜ばしい限りです。私も死ネタはとても書いてて心苦しいですが、最後まで書ききりたいと思います！応援ありがとうございます！ (2020年11月2日 7時) (レス) id: 16cbe631bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すみた先生 | 作成日時：2020年7月25日 11時
