命令6 ページ36
白布「瀬見さん、本当にどうするんですか。俺何も思い付きませんでしたよ」
2人は山中を歩いていた。瀬見が言い出した事だった。気分転換に散歩でも行こうぜと。
瀬見「だから大丈夫だって。俺が言ってんだから間違いねえ」
白布「安心出来ないんですが……」
瀬見「ほんっとかぁいくねぇなお前」
白布「そうですか」
白布はポケットから携帯を取り出し時刻を確認した。
白布「もう8時ですよ……？」
瀬見「おう。んじゃそろそろ戻るか」
瀬見は方向転換して足を進めた。白布もまた背中を追うように歩む。
ｻﾞｯ……
白布「っ、いきなり止まんないでくださいよ」
瀬見「……」
瀬見は立ち止まった。無言で、佇んでいる。白布も何かがおかしい事に気づき、瀬見の前に回る。そこで白布は気づいた。奇しくもそこは、命令2で矢巾の死体があった真上の崖だった。
白布「そういえば青城のセッターがここから落とされたんでしたっけ……」
瀬見「らしいな。
────なぁ、白布」
白布「？はい」
瀬見「命令2で矢巾が死んで、命令5で菅原が死んだ。どっちもセッターが2人いる学校の片方だ。
おかしいと思わねえか？」
瀬見は心底疑問だというように白布に問いかけた。白布も思考を巡らせる。そう言われてみればそうだし、でもそれは普通に偶然だとも言える。
白布「流石に死ぬ人間まで指定はできないはずじゃ……」
瀬見「俺は王様が直接そうしたとは思ってねぇ。ただ、そう仕向けることは出来たんじゃって思う」
白布「仕向ける……？」
瀬見「この命令のためにセッターを減らしたかった。だとしたら前の命令で京谷が来たのは王様にとってイレギュラーだったんだよ」
白布「……そりゃあ人間ですから予測が外れることだってあるじゃないですか」
瀬見「そうだ。つまり王様は京谷から近くはない人間だってことだ」
今度は白布が疑問を浮かべる。
瀬見「あの時、お前と川西が争ってた時な。
俺は正直お前が死ぬと思ってた」
白布「！……まぁそのつもりでしたし」
瀬見「それが王様の狙いだった。でも京谷が来た。だから今白鳥沢にはセッターが2人いる」
白布「何が、言いたいんですか……？」
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すみた先生(プロフ) - 玲央さん» 是非最終章の最後ら辺を読んで頂きたい……！！勝手にエモさ感じてる奴がここに居ます……！ (2022年9月24日 15時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
玲央 - 今小説読んでいるんですけど、急に烏がでかい声で鳴き始めて鳥肌たった (2022年9月24日 14時) (レス) @page26 id: 6bc17f8fd6 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 葵紫さん» コメントありがとうございます！私もホラーが好きで書き始めたのですが、楽しんで下さる方がいて本当に嬉しいです！応援の言葉、大変励みになります！ありがとうございます！ (2021年1月1日 16時) (レス) id: 16cbe631bd (このIDを非表示/違反報告)
葵紫 - ホラーが好きなので楽しみにしています。更新、頑張ってください (2021年1月1日 14時) (レス) id: a274d33eb0 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - むいみおさん» コメントありがとうございます！好んでいただける方がいて喜ばしい限りです。私も死ネタはとても書いてて心苦しいですが、最後まで書ききりたいと思います！応援ありがとうございます！ (2020年11月2日 7時) (レス) id: 16cbe631bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2020年7月25日 11時
