命令6 ページ28
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈20分前
北「侑、ちょっとええか」
宮侑「何ですか?」
北「話があんねん。ちょっと来てもらえるか」
宮侑「?まぁ」
侑は立ち上がって北の後を追う。治も自然と立ち上がり侑について行こうとする。
北「治は待っとれ」
宮治「危ないやないですか。今命令中ですよ」
北「ええから待っとれ」
有無を言わさない威圧的な声音で制された。抑制される事が好きではない治にとって、普段とは違う北からの威圧は少々神経を刺激した。
宮侑「……すまんなサム」
宮治「別にええわ。はよ行ってこい」
角名「北さんどうしたんだろ。あんな言い方しないよね」
宮治「……せやな」
角名「治、知らないうちに北さんのこと怒らせたんじゃない?」
ニヤニヤしながらおちょくる角名に、普段通り否定を返そうとした。しかし、実際には歯切れの悪い返事しか出来なかった。
角名「……どこ行くの」
宮治「トイレや」
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何故北があんな言い方をしたのか。何故侑が謝ったのか。
北の
宮治「ツムだけ呼んだ時からおかしいと思っとった」
北「……」
宮治「北さん、あんた……
侑を生かすために嘘ついとるんですよね」
宮侑「っ!?なん、やそれ……」
北は暫く黙ったまま治を睨んでいた。すると突然、吊り上げていた眉を戻して
北「はぁ…………」
息を吐いた。まるでずっと止めていた呼吸を再開させたように。
北「これやから治には来て欲しくなかったんや……」
宮侑「北さん……嘘ってどういうことですか」
北「……お前はきっと、他校の奴は殺せんと思った。何の恨みも無しに人殺しなんか出来る奴やないと思った」
だから……と続ける。
北「俺がアランを殺したことにすれば、お前は俺を殺すやろうと思った」
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すみた先生(プロフ) - 玲央さん» 是非最終章の最後ら辺を読んで頂きたい……!!勝手にエモさ感じてる奴がここに居ます……! (2022年9月24日 15時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
玲央 - 今小説読んでいるんですけど、急に烏がでかい声で鳴き始めて鳥肌たった (2022年9月24日 14時) (レス) @page26 id: 6bc17f8fd6 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 葵紫さん» コメントありがとうございます!私もホラーが好きで書き始めたのですが、楽しんで下さる方がいて本当に嬉しいです!応援の言葉、大変励みになります!ありがとうございます! (2021年1月1日 16時) (レス) id: 16cbe631bd (このIDを非表示/違反報告)
葵紫 - ホラーが好きなので楽しみにしています。更新、頑張ってください (2021年1月1日 14時) (レス) id: a274d33eb0 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - むいみおさん» コメントありがとうございます!好んでいただける方がいて喜ばしい限りです。私も死ネタはとても書いてて心苦しいですが、最後まで書ききりたいと思います!応援ありがとうございます! (2020年11月2日 7時) (レス) id: 16cbe631bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2020年7月25日 11時