命令6 ページ22
夜久「なあ、ずっと気になってたんだけどよ、
なんで警察とかは動いてないんだ?」
灰羽「!確かに……普通連絡取れなかったら心配されますよね」
月島は携帯を見る。そして数秒眺めて顔を上げた。
月島「やっぱり家族からの連絡は入ってませんね。丁度6日前、王様ゲームが始まった日から」
日向「俺達だけが連絡出来ないんじゃなかったのかよ!」
8月1日から、誰も外部からのメールを受け取っていなかった。唯一受け取っていたのは……王様からのメール。
小見「普通夏休み中でも先生とかは来るはずなんだけどな……誰も来ない」
赤葦「電話一本かかってきませんし……」
澤村「とりあえずそれ考えるのは後にしないか?
今は、6つ目の命令をどうするか」
思えばこの話は気を紛らわしていたに過ぎなかった。考えたくなかったのだ。少しでも意識を別に移そうと
月島「とうとう来ましたね。……人を殺せって」
月島は横目で隣の影山を見る。表情は変わってはいないものの、顔色は真っ青だった。
影山「人を……殺す?……出来るわけねぇだろ……」
宮治「まさかお前の方やったとは……」
宮侑「……せやな」
精一杯笑い飛ばそうとした侑だったが、口から出たのは乾いた息だけ。瞳には明らかな動揺と困惑が浮かび、顔は引き攣っていた。
花巻「お、及川……」
及川「……これに関しては俺に決めさせて」
岩泉「俺らが口出せることじゃねえな」
岩泉は及川の肩をポンと叩いた。
犬岡「研磨さん、どうするんですか……?」
孤爪「……分からない。ただ、やらないと死ぬね」
孤爪より黒尾の方が思い詰めた表情をしていた。孤爪は黒尾を一瞥すると、フードを被って寝た。
木葉「赤葦……お前は、どうする」
赤葦「俺は木兎さんとの約束を守ります」
何かしらの覚悟を決めた様子の赤葦に、木葉は言葉が出なかった。
大平「こっちは2人か……」
瀬見「……俺らで何とかする。な?白布」
白布「何とかって……」
曖昧な言葉で返した瀬見に抗議の目を向けた白布だったが、瀬見の顔にはこの場にそぐわない自信が浮かび上がっていた。
やらねばならないのか。そんな気持ちなのはごく僅か。ほとんどは
やるしかない、そう思っていた。
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すみた先生(プロフ) - 玲央さん» 是非最終章の最後ら辺を読んで頂きたい……!!勝手にエモさ感じてる奴がここに居ます……! (2022年9月24日 15時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
玲央 - 今小説読んでいるんですけど、急に烏がでかい声で鳴き始めて鳥肌たった (2022年9月24日 14時) (レス) @page26 id: 6bc17f8fd6 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 葵紫さん» コメントありがとうございます!私もホラーが好きで書き始めたのですが、楽しんで下さる方がいて本当に嬉しいです!応援の言葉、大変励みになります!ありがとうございます! (2021年1月1日 16時) (レス) id: 16cbe631bd (このIDを非表示/違反報告)
葵紫 - ホラーが好きなので楽しみにしています。更新、頑張ってください (2021年1月1日 14時) (レス) id: a274d33eb0 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - むいみおさん» コメントありがとうございます!好んでいただける方がいて喜ばしい限りです。私も死ネタはとても書いてて心苦しいですが、最後まで書ききりたいと思います!応援ありがとうございます! (2020年11月2日 7時) (レス) id: 16cbe631bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2020年7月25日 11時