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誰かに頭を撫でられる感覚で目が覚めた朝。
薄ぼんやりと記憶を辿ると、赤面したくなる昨夜で。
「…おはよ、」
「はよ、身体大丈夫?」
「うん、平気、だと思う」
「どう?俺の女になる気になった?」
「な、!」
「嘘うそ、そんな急がねぇよ」
「…き、昨日、」
「ん?」
「昨日、というかずっと前から、振られ文句がね、」
「『すきな人が自分じゃない女とは付き合えない』って言われてたの」
「え、」
「ずっと前から臣のことすきだって、他の人からは見抜かれてたみたい(笑)」
「なんでわたし自分で気付かなかったんだろう、」
「…わたしね、臣がすきだよ」
「〜!!!」
ぎゅうっと抱きしめられた隙間から見えた臣の耳は真っ赤で、
何だかそれがすごく嬉しくなってわたしも思いっきり抱きしめた。
「やばい、めっちゃ嬉しい」
「…わたしも、」
目が合って、微笑まれただけなのに。
いつもと同じが、いつもと違う。
気持ちが一緒だと、こんなにも違うんだね。
「…すきだよ、」
「ばーか、俺の方がすきだって」
交わした口付けは、しあわせな味がした。
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り(プロフ) - 亜嵐LOVEさん» はじめまして!読んでくださりありがとうございます うれしいです〜!他にもお話載せているのでよければどうぞ! (2020年4月5日 19時) (レス) id: 470a32ab54 (このIDを非表示/違反報告)
亜嵐LOVE - 今日見ました!このお話良かったです! (2020年4月5日 14時) (レス) id: 1d6fa76e88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:り | 作成日時:2019年7月14日 12時