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直己さんが呼んでくださったタクシーに乗って、直人さんのお家へ。
「Aちゃん、お酒、飲む?」
「ん〜直人さんは?」
「ちょっと飲もうかな」
「じゃあわたしもちょっとだけ!」
にっこりと笑ってふたり分のグラスを用意してくれる。
プシュ、とプルタブを開けてわたしは直人さんのグラスに、
直人さんはわたしのグラスに注ぎ合う。
乾杯、とグラスを合わせてひとくち飲んで、
ソファに横並びで座って
今日あったことや笑ったことを話し合う、この時間がすき。
「そう言えば髪の毛だいぶ伸びたね?」
「あ〜、たしかに、毛先傷んできたなぁ」
結んでいたゴムを外すとハラりと解ける髪の毛。
わたしの毛先を手に取り真剣に見つめてると思ったら、
「枝毛、これも枝毛、あとは、」
「直人さん、彼女の枝毛探すの辞めてください。早急に美容院の予約入れます。」
「ごめんごめん(笑)どれくらい切るの?」
「ん〜迷ってるんです!夏だし、バッサリいってもいいかなあって、」
「じゃあこの髪の毛も見納め?」
手に取った毛先を、わたしと目線を逸らすことなく口付ける。
「な、直人さん、」
「ん?」
「わざと、ですか、?」
「うん、何かキスしたくなったから」
さっきまでの可愛らしい直人さんは何処か、
男らしい直人さんがわたしをソファに押し倒してる。
「ね、もっとちょうだい?」
(兎と狼は紙一重)
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り(プロフ) - 亜嵐LOVEさん» はじめまして!読んでくださりありがとうございます うれしいです〜!他にもお話載せているのでよければどうぞ! (2020年4月5日 19時) (レス) id: 470a32ab54 (このIDを非表示/違反報告)
亜嵐LOVE - 今日見ました!このお話良かったです! (2020年4月5日 14時) (レス) id: 1d6fa76e88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:り | 作成日時:2019年7月14日 12時