やんちゃだがバレーは上手い奴が帰ってきた【ハイキュー!!】【男主】⑤ (ページ24)

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元旦ページ24

「叶多くん」

！ばあちゃん……？

「今までよく頑張ったねぇ。ばあちゃん、ずっと見てたよ」

……ばあちゃん、俺はやっぱ、生きてて欲しかったって思うよ。今も寂しい事には変わりねぇし、ばあちゃんが居たらもっとバレー頑張れる気がすんだ。

「ばあちゃんはいつでも叶多くんの傍に居るよ」

分かってる。だからこれは……俺のワガママだよ。

「今の叶多くんには、ちゃあんと、大事にしてる家族が居るべ？」

そう、だな。……うん、そうだよ。

見ててくれよばあちゃん。俺、春高で頑張るから。めちゃくちゃ頑張るからさ。

「見てるからね」

『……夢か』

今日は……1月1日。元旦だ。

携帯の画面を見ると、6時。多分まだ日は昇らない。

起き上がって布団を畳み、欠伸をしながら窓を開ける。一気に冷たい空気が流れてきて鳥肌が立つが、目は覚めた。厚手のパーカーを着て下はジーパンを履き、まだ寒かったから上着も重ねて仏壇の前に座った。

線香の匂いは落ち着く。大きく深呼吸して、手を合わせた。

『あけましておめでとう、ばあちゃん』

挨拶が終わると腹が減ってきた。生憎正月だからと言っておせちなんて洒落たもんを食う訳ではないので、去年のうちに買い置きしてた菓子パンをかじる。

そのまましばらくダラダラしてたが、何となく落ち着かなくなって俺は家を出た。

『さっぶ……』

向かった先は神社。既にある程度人で賑わっているここに来た理由は、初詣だ。もちろん俺一人では来た事がないが、スガがみんなで行こうと言うので頷いておいたのだった。

ていうか……待ち合わせ時間までまだ30分もあんのに来ちまったな。待つの面倒だな……寒いし。

「あ」『……あ？』「お」「おー？」

そのまた20分後。

「……あれ、ごめん。私、時間間違った？」

「「「『いや全く』」」」

どうやら俺らは割と似通っているらしい。

「みんなで初詣なんて初めてだな〜。正真正銘初(・)詣ってな〜。おいっ、てことは去年のは何だよ。ただの"詣"かよ〜！」

『……』

「オイいい加減にしろよ！？」

「違うお前が落ち着けスガ！！」

『旭お前ちゃんと息してるか？』

「ぅ……ん」

「(春高まで4日……みんな緊張してるんだな…)」