やんちゃだがバレーは上手い奴が帰ってきた【ハイキュー!!】【男主】⑤ (ページ3)

今日:5 hit、昨日:51 hit、合計:15,983 hit

番外編ページ3

『旭、部活行こうぜ』

「今日体育館の点検入るから部活無いって、朝大地が言ってたべ」

『そうだっけか』

午後の授業が終わり放課となった叶多は完全に部活モードだったが、唐突に肩透かしを食らったために思考停止に追いやられた。

「旭、叶多、帰んべ〜」

「やっぱ話聞いてなかったか……」

『潔子は？』

「清水なら友達と帰る約束してるって。お前だけだよ話聞いてなかったのは」

『朝はねみーんだよ』

バッグを肩にかけて廊下に出る。午後の日差しが暖かい中校舎を後にした4人は、妙な気分で歩いて行った。ふと、東峰が自嘲しながら呟く。

「部活が無いとホントにする事ないって感じするなぁ……休んでた間何してたっけ俺」

『川辺でセンチメンタルなってたんだろ』

「確かに帰って課題終わしても時間余るだろうな。夜まで部活やって、それで間に合ってるし」

「んじゃどっか寄ろうぜ！ゲーセンとかさ」

菅原の提案に3人とも乗り気で同意し、学校からは少し離れた場所にあるゲームセンターへやって来た。近所の小中高生の溜まり場であるそこには、最新機器が揃っている訳では無いが、時間潰しには丁度いい台が所狭しと並んでいる。

「そういや最近は全然行ってなかったな〜」

「俺はこの辺の地区じゃなかったし、来るのは3回目くらいだな」

中に入ると、同じように学校帰りの学生で賑わっていた。

「そういや叶多は？ゲーセンとか行く？」

『あー……中学ん時、徹と一について行って見に来た事なら。正直俺はバレーとケンカ以外能がねぇと思うぜ』

「分かんねぇじゃん！ほらこれとかやってみろよ」

見るだけで十分だと渋る叶多をクレーンゲームの前に引っ張って来た菅原。百円玉を入れるとチープな音楽と共に説明の声が聞こえる。

『よ、横……？これ何だ？奥に行くのか？』

「それ行き過ぎだべ〜」

「ゲーム初心者な叶多……新鮮だ」

「スガがお手本見せてやればいいのに」