やんちゃだがバレーは上手い奴が帰ってきた【ハイキュー!!】【男主】⑤ (ページ18)

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秋から冬へページ18

平穏を取り戻した俺は、いつものように旭達と昼休みを過ごしていた。

「叶多、携帯鳴ってるぞ」

『あ〜……あ？』

ベランダの柵に寄りかかってダラダラしていると、教室内で飯を食う大地が言った。机の上の携帯を投げてもらい、着信を見る。

『！てことは……』

出ると、久しぶりの声が聞こえた。

《こっちの予選も終わったぞ》

『掛けてくるっつー事は、勝ったって事だな？』

《何とか切符は獲りましたよ。これで東京で会えるな》

『なんで俺らが勝った事知ってんだよ』

《お宅のチビちゃんとうちの研磨がお友達みたいで》

『ふ〜ん』

音駒も春高出場、か。別に俺は、烏養監督の意志を汲んで"ゴミ捨て場の決戦"ってやつをやりたい訳じゃないけど、あいつらと練習じゃない試合が出来んのは……楽しみだな。まぁトーナメントでお互い勝ち上がればの話だが。

『つかよ、夏合宿での約束忘れた訳じゃねーよな』

《あ〜……ハイハイ、遊ぶ約束ね。木兎にも予定空く日聞いてるよ》

『11月は……もう無理か。12月頭も練習試合入ってっから、その後だったら日曜は空いてるぜ。てか学校サボってそっち行っても良いんだけどな』

《それはヤメテ。まぁ、木兎にも伝えとくわ。決まったらまた連絡する》

『おう』

《今度は遅刻すんなよ〜》

『うっせクソ猫』

ま、遊びの約束も取り付けたし、良しとするか。しっかし……もう12月かよ。年明ければ春高が始まるし、それが終われば……卒業か。意外と早いもんだな。

「電話、黒尾か？」

『んー』

「音駒も春高来るか〜！ヤッベもう楽しみ過ぎる！」

「でも東京で代表に入るって相当だよな……」

「何言ってんだ旭、俺らだってウシワカ倒してんだぞ」

『んだな〜……弱ぇ奴が全国来る訳ねーし』

卒業したら……何しよ。つーか俺って社会でやって行けんのか？こんな態度じゃ誰も雇いたくねぇよなぁ。大地とスガと潔子は進学クラスにしろ、同じクラスの旭だってデザイン関係の事やりたいって前言ってた気するし……やっぱこの3年間で将来について考えてねぇのって俺くらいか。何となく働くとは考えてたけど。

『バレーだけやってても怒られねぇ世界が良いなぁ……』

「なんか叶多が非現実的な事を言っている……」

「珍しくセンチメンタルか？」

「プロにならないと難しいべ」