Z=28:チーム戦 ページ30
ゲンは巫女様の居る建物の屋根に登って息を吸った。
ゲン「マグマちゃ〜ん!こないだはどうも、殺してくれてありがとう」
マグマ「お、お前……よそ者妖術使い!!」
マントル「ななななんで生きてるんでしょ〜……??」
動揺を見せたマグマとマントルを、良い笑顔でゲンは見下ろす。
ゲン「そりゃあもちろん、妖術だよ」
そして何やらデタラメに手をババっと動かして、マグマの頭上に花を散らせた。……まぁマジシャンだから仕込んでて当然か。ちっぽけなネタでも、村人には有効らしい。
ゲン「マグマちゃんに今、一歩でも動くと心臓が爆発する妖術をかけちゃったよ〜」
マグマ「!?……っ、外野の妖術攻撃だろこれは!反則じゃ」
千空「爆発したら、そうだろうなぁ」
ここぞとばかりに千空が口を開いた。……そんじゃ私も。
「ヒヒっ、オッサンでも信じるもんなんだね〜ハッタリだったらどうすんの?もし!彼のハッタリならただの野次、反則にはならないよね〜。でもまぁ、勇気見せるなら動いてみなよ」
マグマ「っ……」
「大丈夫大丈夫!彼はちーとばかし君に恨みがあるようだし妖術が使えるらしいけど、無敵のマグマ様ならンなの気にならんでしょ?」
千空「オラ、試しに動いてみろよ。爆発すっかどうか」
……お、止まったか。つか千空の顔ヤバすぎね。……さぁ、さっさと気付きなクロム君。科学で勝つビジョンがあるなら……
クロム「!……だ、だめだぁおれ…こしがぬけて、もう……うごけねぇ」
ヘッタクソだなぁ。ま、やらないよりマシかね。ゲンの1分しかもたない宣言でリアリティ増し増しだ。あとはレンズの水面を歪めずに1分待てば……
「マジでつくんだ〜」
千空「……はたけ」
小さな炎は、マグマがはたくとたちまち服を大きく覆った。
千空「表面フラッシュ現象だ。毛羽立った服の表面を一気に火が走る」
その後、クロムはマグマの急所を突いて湖に落とした。突き技だけは洗練されてんの、やっぱおもしろいわ。
ジャスパー「……勝者、クロム!!」
……科学王国の完全勝利、てわけね……おめでたいこった。
ゲン「とりま俺は村から出とくよ〜出場者でもないよそ者が居たら門番の金狼ちゃん的にアレでしょ?」
金狼「!そういえば……」
ゲン「Aちゃんもだからね〜……ってあれ?もう居ないし…」
「……」
109人がお気に入り
「Dr.STONE」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すみた先生 | 作成日時:2022年2月26日 21時