83話:お茶の子さいさい ページ37
病室がある棟を回っても雑魚しか居なかった。呪いが溜まると言ったら病院だが、病院のどこかって考えたら……
霊安室だ。
全く皮肉だと思う。でも祓わない理由にはならねぇ。
「……状況は」
三輪「！本命1級相当の呪霊一体。表面硬すぎて私の刀は効かないと思います。加茂先輩の苅祓でも無理でした。今先輩が押さえてるのでAを呼びに行こうとしたところです。大きいので長くは保たないかと」
……こいつ事務仕事向いてそう。
「……分かった。
加算呪法…【堅甲利兵】」
加茂の術について詳しくは知らねぇけど、刀も無理、血液の刃も無理、てことは……
「……拳、だな」
三輪「(まさか原始人がこんな所で伏線回収とは……)」
刀を三輪に預けて、血縄に巻かれても動こうとする呪霊に近づく。呼気が熱くなっているのを感じた。握った拳なら何でもぶち抜ける。
加茂「早く…してくれないかっ…」
「！……分かってる」
1級か……にしては少し弱いな。
そう感じるほど、祓った手応えは少なかった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
真依「あの人何してるの？」
三輪「報告書ですよ。加茂先輩が書くはずだったんですけど、Aが書いてみたいって」
真依「つくづく子供じゃない」
廃病院呪霊抜祓……1級相当抜祓済……問題点改善点は…特に無いな。
……備考？
「……三輪、備考って何書けばいい？」
三輪「備考ですか？うーん……私はいつも何も書いてませんけど……」
真依「疲れたとか書いとけばいいのよ」
三輪「真依？」
真依「面白そうだから黙ってて」
疲れた……か。別に疲れてないけど。でも、真依の言葉から察するに、何でもいいのか。んじゃ適当に、思った事書いておくか。
「……これ、庵に出しに行くのか？」
三輪「あ、はい。私持って行きましょうか？」
「……いやいい。俺が行く」
教室を出て廊下を歩く。職員室っぽい部屋に着くと、ノックはせずに扉を開けた。中には庵しか居なくて、迷いなくそこまで歩いた。
「……報告書。今日のやつ」
庵「早いわね」
「……書きたかっただけだ」
庵「変わってるわね……って、何よこれ」
俺の手から報告書を受け取って眉をひそめる庵。何か不備があったかとチラリと覗いても、別に変な所は無い。
庵「"結構簡単に祓えた"って……嫌味？……まぁいいわ。
赤露、明日から東京よ」
84話:新登場→←82話:話し手がフラグ回収することになっている
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ｃ - イメ画とかいらね (2022年3月14日 13時) (
レス) @page30 id: 18168bf8a3 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 朔夜さん» コメントありがとうございます！なんか途中から某クズ男が出てこなくて困惑してる作者です(笑)。でも一先ず山場は越えたので私としても良かったです！ (2022年2月6日 23時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 鈴さんが救われて良かったです！ (2022年2月6日 23時) (レス) id: 86462b34bc (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - ツバメさん» ありがとうございます！なるべく早く更新するよう頑張ります！！ (2022年2月6日 22時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 面白いです もっと見たいです更新頑張って下さい (2022年2月6日 22時) (レス) @page20 id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2022年1月19日 23時
