46話:学舎へ ページ49
「……俺ってなんで京都に住んでんだ?」
庵「色々あったのよ。とりあえずあなたの学校はここ、寮の部屋はメカ丸にでも聞きなさい」
「……メカ丸、って……名前?」
庵「ホントに何も覚えてないのね……」
いつかの日と同じように二人は教室の前までやってきた。そして中に入るとAに駆け寄ってきたのは三輪だった。
三輪「大丈夫でしたか?大怪我したって聞いて……」
「……あー……」
チラリ、Aは説明を求めるように庵を見る。庵はため息を吐いて、三輪とAを席に座るように促した。真依はAの挙動に違和感を覚えたらしく、眉を寄せて彼を見ている。Aは、隣に座るロボットに視線を向けていた。
庵「昨日の任務で、色々とあって赤露が記憶喪失になったそうよ。でも一時的なものらしいから、しばらく違和感あるだろうけど仲良くしなさいね」
三輪「記憶喪失!?」
真依「頭でも打ったのかしら」
メカ丸「赤露の術式をもってしても大怪我をするとハ……中々強い呪霊だったようだナ」
「……じゅつ、しき……?」
真依「……はぁ。1から教え直さないといけないみたいね。2人共、頼んだわよ」
三輪「え、ちょっと真依!」
意外と賑やかなものだ、と目を丸くしたAに、メカ丸が話しかけた。
メカ丸「記憶が無いという事は禪院家の事も覚えていないのカ?」
「……禪、院……俺は赤露だが……」
メカ丸「自己紹介の時に、今は禪院家に居ると言っていタ」
「……んん……多分……だけど、俺は元々奈良出身で……何故か今は京都に居る。……て事は、ここの寮に住む前に……その、禪院家に居たんじゃないか?……生憎何も覚えてないから確証は無いけど」
記憶が無いとは言えど、数ヶ月間共に過ごした級友ならば少しくらいは覚えているだろうと高を括っていたが、やはり顔を見ても初対面な気がしてならない。
五条の事は覚えていた、という事は少なくとも4歳の頃の事は覚えている。いや、4歳の頃の記憶なんて、余程インパクトのあるものでない限り頭には残らないのかもしれないが。
「……悪いな覚えてなくて」
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すみた先生(プロフ) - ツバメさん» 甚爾は完全に私好みで生存させました(笑)。お褒めの言葉ありがとうございます!!続編も頑張って更新しますのでお楽しみに! (2022年1月30日 11時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 甚爾きたーー!最高です( ´艸`) 続編楽しみです (2022年1月30日 0時) (レス) @page21 id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - せなさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2022年1月27日 22時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - すみた先生さん» なるほど、わかりました! 作者様の中できちんと理由があったのなら、大丈夫です!(?) 続編の説明も拝見しますね! これからも応援してます、頑張って下さい! (2022年1月27日 21時) (レス) id: d530fc9998 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - せなさん» コメントありがとうございます!そのことに関して私の中で完結させていたので、説明が無いままでした。申し訳ありません。続編にて説明の場を設けたいと思っていますので、お手数ですがそちらの方でご覧になって頂ければ幸いです。 (2022年1月20日 18時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2022年1月9日 2時