11話:任務終了 ページ13
「ゴホッ……ぅえ……っ」
反動だ。いつも起こる。俺のこれは、何もノーリスクで体を強化する訳じゃない。それなりに反動はあるし、極限まで使えば一日や二日寝込むのは必至。あまりコスパが良いとは言えねぇ。
脚だけを強化したまま、2人を脇に、もう1人は歩かせて校舎を離れた。……東堂はどこだ。何もしてないなんて事は無いだろう。どこかに居るはずだ。
東堂「初陣にしては上出来だったぞ赤露」
「……あ、そ」
東堂は俺の腕から2人を取り上げて抱えた。苦がひとつも浮かない顔に少し悔しさを覚える。
いつの間にか帳は消えていて、補助監督の車が二台見えた。少し疲労の溜まった体を動かして車に向かう。
一台目の後部座席に3人を乗せ、もう一台に俺と東堂は乗り込んだ。
「……あの腐ってる部分は」
東堂「呪いの瘴気に充てられただけだ。呪いに耐性の無い人間はなる事が多い。病院で療養すれば明日あたりには元気になってるはずだ」
「……へぇ」
東堂「あれは本来1級呪霊だったが……やはりお前に心配は無用だったな」
「……もうちょい、気遣ってくれてもよかったんだけど」
東堂「お前の等級は本来もっと上であるはずだ。準1級は、上の最大の譲歩。呪力量やその他諸々を客観的に見れば、お前は……、まぁ今はいい。高専に着くまで寝ておけ」
同級生には不遜な態度を取っているように見えたが、年下には優しいのだろうか。
思ったより溜まっていた疲労に、俺は素直に目を閉じた。
12話:新たな居場所→←10話:ピンチをチャンスには出来ないけど、ぶち破る事は可能
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すみた先生(プロフ) - ツバメさん» 甚爾は完全に私好みで生存させました(笑)。お褒めの言葉ありがとうございます!!続編も頑張って更新しますのでお楽しみに! (2022年1月30日 11時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 甚爾きたーー!最高です( ´艸`) 続編楽しみです (2022年1月30日 0時) (レス) @page21 id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - せなさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2022年1月27日 22時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - すみた先生さん» なるほど、わかりました! 作者様の中できちんと理由があったのなら、大丈夫です!(?) 続編の説明も拝見しますね! これからも応援してます、頑張って下さい! (2022年1月27日 21時) (レス) id: d530fc9998 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - せなさん» コメントありがとうございます!そのことに関して私の中で完結させていたので、説明が無いままでした。申し訳ありません。続編にて説明の場を設けたいと思っていますので、お手数ですがそちらの方でご覧になって頂ければ幸いです。 (2022年1月20日 18時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2022年1月9日 2時