合宿3日目 ページ36
その内翔陽とあの巨神兵が入ってきて一緒に練習する事になった。
『……あれ』
いつの間にか蛍の姿は無かった。やっぱり駄目だったか……と外を眺め、それでも翔陽の声に意識を体育館内に戻した。
「叶多さん、大王様の攻略法ってありますか！」
『徹の……？』
「インターハイで負けたから、次の予選では絶対に勝ちたいんです！俺と影山の速攻も読まれてたし……叶多さん元チームメイトだから、何か知ってるんじゃないかな、と……」
徹の弱点か……
『正直、徹には弱点らしい弱点はねぇな。若利の方がまだ見つかるくらいだ』
「そうですか……」
『でも打つ手があるとすれば、お前と飛雄の新しい速攻だな。インハイではまだ粗削りだったけど、今はここで精度を上げてる。飛雄のベストセットアップと、お前の空中戦。前より青城にとっちゃ厄介になるはずだ』
でも、それですら徹に攻略されるのも時間の問題……加えてあっちには岩泉一という漢も居る。チームとしての力は、悔しいが青城の方が上か……
「ちょっと待ったー！！」
走ってきたのは木兎。俺の前で止まると、嬉々とした表情で口を開いた。
「"若利"って、お前ウシワカと友達！？」
「あ！確かに……さっき"若利"ってサラッと……」
『あぁ……若利は俺の再従兄弟』
「ハトコぉ！？……って、何だぁ……？」
「親同士がいとこである時の子供同士の関係を指しますね。つまり、ウシワカの親御さんと立花さんの親御さんが血縁関係……もっと簡単に言えば、ウシワカと立花さんは親戚って事です」
「頭良いなあかーし！
てかマジ！？ウシワカと親戚なの？」
『……おう』
「じゃあ教えろよ！ウシワカの弱点」
こういう所は敵を負かそうとする強豪らしいけど……
『やだね。弱点は自分で探すもんだぜ』
何となく他の奴には教えたくないと思った。幼稚な独占欲だ。こういう所で少しガキ臭い俺が顔を出す。
「えぇ〜ケチぃな〜！」
『俺のブロックぶち抜いてから言え』
「ぜってぇ勝つし！」
またも後輩セッターに走って行った木兎。やっぱアイツの方がガキっぽいな、と思いながらコートに入った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 249人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すみた先生(プロフ) - ぁさん» ありがとうございます！次から続編に移行しますので、そこでも頑張ります！更新遅いですが、出来れば読んで行ってください！ (2022年1月28日 17時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
ぁ - 更新頑張ってください！ (2022年1月28日 0時) (レス) id: 4b3179590f (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 千椛さん» ありがとうございます！なるべく早く更新します！！待たせてしまい申し訳ありません！ (2021年10月21日 21時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
千椛(プロフ) - 更新待ってます！ (2021年10月21日 6時) (レス) @page31 id: 23dec5609f (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 青丹色さん» ありがとうございますっ！クオリティ落ちないように頑張ります！ (2021年8月18日 8時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すみた先生 | 作成日時：2021年8月6日 23時
