ドン底から這い上がれ ページ34
『とか何とか言ってたけどよぉ……
そりゃあ進化始めはこうなるわな』
攻撃も守備もてんでバラバラ。誰がどう動くのかなんて分かりゃしねぇ。これは相手も混乱してくれるが、何より俺らが混乱してる。まぁ、あれだ。前より酷くなってるってやつだ。ルービックキューブを全部バラして再構築するみたいな、そんな作業。今は丁度バラした瞬間だな。最弱より下がありそうなくらい負けっぱなし。
「おいおい烏野どうしたー？」
「調子悪いのか？」
リベロトスにチャレンジした夕は、横っ跳びは上手くいったものの、トス自体を忘れた。恥ずかしそうな悔しそうな顔をしながら煽られる夕の頭に手を置いた。
『ナイスチャレンジ！』
「！叶多さん……」
『良いジャンプだったぜ。あれに手も着いて来りゃあ最高だ』
「……ウッス！！頑張ります！」
『タイミング、大事にな』
その言葉は自分にも言い聞かせた。ブロック、全てはタイミングと構成。
ゲームはこれでラスト。相手は梟谷、勝率ゼロ。分かってらい。
ただまぁ、俺らが今更カッコつけんのもな。
『次一点！』
「「オェーイッ！」」
『木兎！……叩き落とす』
人差し指を向けて宣言した。これで俺は逃げられない、後は食らいつくだけだ。
「！ヘイヘーイ聞いたかあかーし！！やってやろうじゃないの！」
前衛で働け。ブロッカーなら。
リードブロック。勘と予測だけで跳ばない。1分前、1分先を考えろ。その時チームはどうなってる？相手にどれだけプレッシャーを与えられた？今だけじゃなく先を考えろ。
この冷静セッター……俺の宣言でみすみす木兎を使うようなセッターか？俺の技量をどれくらいに見積もってやがる？……それとも、案外負けず嫌いの頑固野郎だったりして。
指先、視線、息遣い。どこに向いてる、意識はどこに……
「(来い来い来い来い来い来い……！！！)あかーし！！」
「……木兎さんっ！」
ボールに触った。もう上げる先は読んだ。
プレッシャー……プレッシャー……1人のバレーじゃなく6人のバレーを……
『……っ、ワンチ！！』
「っ！？」
「！ソフトブロック……」
「チャンボ！取るぞ！」
大地が上げたボールは飛雄の手に収まり、バックレフトの旭に上げられた。俺の横で跳び上がる旭に、小さく笑った。
『ナイスキー』
「ちょ！なんでだよっ！叩き落とすって言ったじゃん！」
『はぁ？確かに言ったけど
今、叩き落とすとは言ってねぇぞ？』
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すみた先生(プロフ) - ぁさん» ありがとうございます！次から続編に移行しますので、そこでも頑張ります！更新遅いですが、出来れば読んで行ってください！ (2022年1月28日 17時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
ぁ - 更新頑張ってください！ (2022年1月28日 0時) (レス) id: 4b3179590f (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 千椛さん» ありがとうございます！なるべく早く更新します！！待たせてしまい申し訳ありません！ (2021年10月21日 21時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
千椛(プロフ) - 更新待ってます！ (2021年10月21日 6時) (レス) @page31 id: 23dec5609f (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 青丹色さん» ありがとうございますっ！クオリティ落ちないように頑張ります！ (2021年8月18日 8時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2021年8月6日 23時
