37発目 ページ39
依頼が届いて1週間後。
「おい静かにしろ!」
「他の人の迷惑だろー?」
「空港……!何気に初めて!」
「だな!」
「……!」
「影山がソワソワしてる……」
「!名前、いいんすか」
「まぁここ空港だし、変だって思われるとやばいし」
「ッス」
「修学旅行じゃねえんだからな」
『……行くぞ』
重いキャリーバッグの持ち手を握り直した。
無事搭乗成功。ちなみに席はファーストクラス。8人で貸切だ。……金を出したのは私だ。
「うぉお!すげえ!」
「貸し切りだー!」
「うるせぇ!黙って座れねぇのかてめぇら!」
『雄二』
「……フンっ」
名前は秋元雄二、佐藤柚葉だ。あっちで使うパスポートももちろん偽造。
「それ、上手くいったな」
『やっぱドクター天才』
QUEENが言うのはキャリーバッグ。特殊素材が使われていて、X線でも中身が分からないようになっている。と言っても写るのは中身の外側についたダミーなんだけど。
本物の中身は、金。円に換算して丁度6億のユーロを詰め込んだ。あっちで主に武器調達に使うだろうから多めにな
目を閉じてこれからの予定を確認する。
着いたら先ずタクシーを拾ってターゲットの下見。そっからホテルに行って自由時間。翌日、ドクターから教えてもらった情報屋の所へ私、グラウンドで交渉に行く。その日の内に作戦は全て伝える。3日目、最終的な作戦の吟味。建物の構造などともう一度照らし合わせて最終確認。
4日目の早朝。任務開始だ。
『着くまで半日かかる。着いたら下見だから今のうちに寝ておいた方が賢明だぞ』
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2021年1月10日 23時