13発目 ページ15
「いやっ……！」
隅で小さく縮こまる少女。
「バードさん達は？」
『いい』
私は歩み寄って膝を着いた。
『私達は君のお父さんから頼まれて来た』
「！お父、さん……？」
『そう。もう大丈夫、お父さんが心配しているから早く帰ろう』
「っ……おと、……さ……」
『っ！……朱里さん？』
倒れた。
周りを見ても食事をした形跡は無い。……衰弱か
「どうすんだよ……」
『……ドクターに連絡しろ』
「！……了解」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「話は聞いとる。入れ」
倉庫より奥、病室のような所に案内された。
ベッドに寝かせ、ドクターは診る。
「……危なかったな。あと数秒遅ければ死んでいた」
「じゃあ大丈夫なんだな」
ドクターは点滴を打ち、しばらく安静にしろと言った。
「私は奥で作業する。……お前さんらも1度戻って体を綺麗にしたらどうだ」
「『……』」
顔を見合わせると、どっちも服に血がベッタリ。
「大丈夫なんかな……」
『何が』
「あいつらのボスだよ。なーんか俺ら喧嘩吹っかけたみたいになってんじゃん」
『私らは悪くない。あの3人は私らのことを知らなかった。それに、台所にあった紙……あれには誘拐の計画が書いてあった。恐らくあの3人だけでやったこと』
ファミリーで動いていたのであればこちらの顔も把握してるはず。それに今どき計画書なんて書かない。全部データだ。
『まぁ……マフィアボスの娘だから身代金でももらおうとしたんだろうけど……』
「……」
誘拐、ね……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 61人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すみた先生 | 作成日時：2021年1月10日 23時
