誇りが28つ ページ30
『炭治郎、鬼は先頭車両か』
「はい、匂いが風上から強いので」
匂い……?匂いで分かるのか。
『っ……!』
「だ、大丈夫ですか!?」
『大丈夫だ!……炭治郎、お前はどうやって起きた』
「……頚を、斬りました」
『つまり自決することで覚醒するのだな。分かった』
自決……夢の中とはいえ頚を斬るなど……素晴らしい胆力だ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「あれぇ、起きたの?おはよう。まだ寝てて良かったのに」
「!!」
『炭治郎、早まるな』
本当は、幸せな夢を見せた後で悪夢を見せてやるのが好きなんだ。人間の歪んだ顔が大好物だよ。堪らないよねぇ
不幸に打ち拉がれて苦しんで踠いている奴を眺めると楽しいでしょう?
だけど俺は油断しないから、回りくどくても確実に殺すよ。鬼狩りはね
インクに俺の血を混ぜた切符。車掌が切れば術が発動する。これは遠隔術
面倒でも、これが一番術だと気付かれにくかった。気付かれないのは大事なことだ。夢だと気付くまでそこが現実なのだ。それなのに
なんでコイツらは起きたのかなぁ。柱に関しては核を破壊したのに……有り得ない。
強制昏倒催眠の囁き
「お眠りィィ」
「っ」
あれ、起きた。
「眠れ」
「眠れ」
「眠れ!」
おかしい、術が効いていないのか?いや、こいつは何度も術にかかっている……!それにあの柱!なんで眠らない!
?耳から血……っ、まさか
"片耳の鼓膜を破って音を聞けないようにした"のか!?
悪夢を見せてもコイツは起きるし……
「俺の家族を!侮辱するなァァァ!!!」
ドシュッ
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『やはり、お前は本体ではないな』
「あははっ!あの方が、柱と耳飾りの子供を殺せって言った気持ち……凄くよく分かったよ!
存在自体が何かこう、とにかく癪に障ってくるって感じ」
『炭治郎行くぞ!もうこいつは本体じゃない!恐らく……
汽車と融合している』
気配からして伊之助は起きた。あとは善逸と杏寿郎……
『炭治郎!お前は伊之助に状況とやるべき事を伝えろ。私は2人を起こした後お前達に加勢する。』
「伊之助?なんで」
『黙って聞け!』
「っはい!」
『この汽車に安全な場所など何処にもない。いいか、お前と伊之助は前方車両を守れ』
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2020年10月25日 19時