あべこべ君【僕のヒーローアカデミア】【男主】 (ページ15)

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「自由気ままだからじゃない？」ページ15

だいぶ歩き回って、辺りはすっかり暗くなってしまった。警察に補導されないように路地裏を通りながら帰路をたどる。途中でコンビニに寄って夕食になりそうなものを適当に買ってからマンションに着いた。

エレベーターで上まで行くと、扉の前に誰か居る。1人はショータで、隣に居る金髪は知らない。…あれがショータの親友(推測)か……

隠れる理由もないので2人の前に出て行く。

「！どこ行ってたんだ」

「ちょっと気分転換に散歩さ」

「あんま遅くまで出るな」

「親みたいな事は言わんで欲しいね〜」

ドアを開けて中に入る。パーカーのフードを下ろすと、時が止まったような様子だった金髪が急に叫びだした。バレたか、いやでも素顔なんて誰も知らないはず……と考えながら振り向くと、金髪は僕ではなくショータを見ていた。

「お、おまっ……隠しｇ「んなわけあるか」

じゃあ誰だよ！？フーイズヒー！？」

「……あれだ、同居人」

「今考えたな！？」

「るせぇ間違ってないんだからいいだろ。近所迷惑だから入るならさっさと入れ」

「ショータ、その人に言ってないのかい？」

「わざわざ言う事じゃない」

淡々としてるなぁ……後ろで僕を凝視している金髪は全く落ち着きがないってのに。

「どーゆー関係……？」

「保護観察さ。僕はここで軟禁されてる」

「おい」

「いでっ」

少しからかってやろうと脚色して言うと、後ろからショータに叩かれた。

「お前が言ってた奴だ」

「え？……はぁっ！？"あべこべ君"！？」

ポケットからお面を取り出して被ると、金髪はようやっと信じたらしい。それから靴を脱いでリビングに行き、座ってからまた僕を見た。

「マジで……？」

「マジだよ」

「なんでまた…自由気ままって聞いたぜ？」

「自由気ままだからじゃない？ショータに何かを賭けるのは楽しそうだよ。それに、ショータは賢い人間だからさ、僕を言いくるめるような手段も持ってる訳だ」

あえて僕の目的は言わない事にした。ショータには聞こえなくとも、この人に言えば自ずとショータの耳にも入りそうだからね。

「一応雄英に入るつもりだよ」

また驚かれたのは言うまでもない。