６話 ページ23
すみれ「私、１番前がいい。いつ落下するか分かるから」
ブン太「同感だろい。ここ、前なんも見えねぇ」
２人が座った位置は、真ん中よりも少し後ろの方。前に見えるのは、人の頭だけで、レールは全く見えていない。少し強ばった２人を気にすることなく、ジェットコースターはジワジワと動き始めた。
すみれ「怖い」
ブン太「………………………」
上へゆっくりと、ガタガタ音をたてて昇っていたその時。
ブン太「っ………！？」
すみれ「……………………」
ブン太は左手を握られる感触がして、左にいるすみれを見みてみると、顔を赤くして目をそらしているのが、わかった。
ブン太(まじかよ、待て待て待て待て！！)
ブン太の心の叫びは誰にも届くことなく、ジェットコースターは、急降下する。
すみれ「きゃぁぁぁぁー・・・！！」
ブン太「うおぉぉぉぉ！！」
すみれ「落ちちゃえば、後は楽しいね」
ブン太「そう、だな」
満足げに話すすみれとは反対に、ブン太は膝に手を置いて何か落ち着こうと、目線を下に向けていた。
すみれ「ねぇ、次はあれ乗ろ！」
ブン太「あぁ？………まじかよ」
***
２人はジェットコースターを乗った後、電話ボックスに似た中に入り、全身で全力にこぐ巨大ブランコ『フライングスインガー』に乗り、見事３回転をしてみせた。
すみれ「凄いね！ほとんど１人でやって。楽しかった」
ブン太「へへっ、まぁな。こんなもんだろい」
次はコーヒーカップ。
すみれ「あはは！めっちゃ、目回る〜！」
ブン太「うぉぉぉ………グワングワンしてやがる」
昼食は、すみれはカレーライス、ブン太はラーメンを食べて楽しく過ごした。
・
・
・
夕方。
２人は最後にと思い、観覧車で夕日の空を眺めていた。
すみれ「こんなの、凄く久しぶりだった」
ブン太「俺も。すげぇ、満喫したな」
それだけ言葉を交わすと、そこからお互い黙って景色を堪能したのだった。
***
その夜。
両親はカラオケに出かけ、また部屋は２人だった。ベランダに出て、風にあたっていたすみれの隣に、ブン太が缶ジュースを持って現れた。
ブン太「どっちがいい？」
すみれ「………いらない」
差し出した缶ジュースを拒否されて、ブン太は少し寂しそうにその缶ジュースを机に置いた。
すみれ「凄く楽しかった、今日。遊園地に最後に行ったの、小学２年生が最後」
ブン太「俺もそんくらいかな」
すみれ「私の親ね、バツ二なの」
ブン太「えぇ！？」
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nanashi - 返信ありがとうございます、教えただなんてとんでもないです；； 兄弟設定とか私好みで性癖ドストライク過ぎてコメントさせていただきました！！ 応援してます、これからもずっとみてます！！ (2018年3月6日 0時) (
レス) id: ce2818ed41 (このIDを非表示/違反報告)
gu-(プロフ) - nanashiさん» そうなんですか！すみません、中途半端な知識で！そうですね、これではいない設定にさせてもらってます！教えていただき、本当にありがとうございます！ (2018年3月5日 11時) (レス) id: 58aa71fb8f (このIDを非表示/違反報告)
nanashi - 凄く面白かったです！！一気見してしまいました( *´艸｀) ひとつきになったことなんですけど、ブンちゃんって二人弟君いるんですけど、設定的に居ないせっていですか？？ (2018年3月3日 23時) (レス) id: ce2818ed41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：gu- x他1人 | 作成日時：2017年8月3日 19時
