２話 ページ3
すみれ(あの人だ…………。髪赤いから、目立つな)
少しの間、すみれがテニスコートを眺めていたので、隣にいた同じパートの子はすみれを、からかうように話すのだった。
「誰を見てるのー？」
すみれ「髪の赤い人」
「あぁ、丸井先輩。気さくで優しい人だよねぇ」
すみれ「そうなんだ………知らなかった」
すみれはまだ、態度が冷たいブン太しか知らない。今の話を聞いて少し意外そうな表情を見せるのだった。
***
部活が終わり、すみれは正門を出たところで声をかけられた。
「お！すみれじゃん」
声は男の声。
そして、すみれの事を『すみれ』と呼ぶ男は、すみれの知る限り1人しか知らない。
すみれ「……………馴れ馴れしい呼び方」
棘のある言葉で、すみれは男の方を振り向いた。
そこには、ブン太の姿も。
ブン太「赤也、こいつと友達なのか？」
切原赤也。
すみれの前の席で、休み時間になると必ず後ろを向いて、話しかけてくる。
切原「そうスっよ！」
すみれ「そうだったかな」
切原「なんでだよぉ〜。一学期からずっっと仲良く話してきたじゃねぇか」
すみれ「んー………」
切原は『ガーン』という効果音が聞こえるかのような、落ち込み方をした。
すみれ「じゃ」
切原「途中まで一緒に帰ろうぜ」
すみれは表向き、嫌そうな態度を切原に取るが、表情はそれと反対に、どこか楽しげだった。
ブン太「あいつも…………あんな顔すんだな」
２人の背中を見て、ブン太はポツリと呟くように言うのだった。
***
日曜日だとしても、テニス部も吹奏楽部も朝から夕方まで部活三昧。
すみれ「え………？」
すみれは今、顧問の先生から衝撃的な事を告げられていた。
すみれ「いや、でも………どうして私なんですか」
すみれはそう先生に聞くが、自分の中で理由は分かってた。
すみれ「まぁ………いいですけど」
今、すみれは先生に楽器の変更を言われていた。
理由は一つ。
一昨日、１年の１人が退部したのだ。
その１年の担当楽器はチューバで、そこで、すみれがチューバに変わってほしいと言われたのだ。
すみれは、納得した言い方をしたけれど、
心のどこかではちっとも、納得などしていなかたった。
すみれは楽器を持つと、練習場所へ向かうのだった。だが………
・
・
すみれは練習場所には行かず、
校舎の裏で、膝に顔を埋めていた。
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nanashi - 返信ありがとうございます、教えただなんてとんでもないです；； 兄弟設定とか私好みで性癖ドストライク過ぎてコメントさせていただきました！！ 応援してます、これからもずっとみてます！！ (2018年3月6日 0時) (
レス) id: ce2818ed41 (このIDを非表示/違反報告)
gu-(プロフ) - nanashiさん» そうなんですか！すみません、中途半端な知識で！そうですね、これではいない設定にさせてもらってます！教えていただき、本当にありがとうございます！ (2018年3月5日 11時) (レス) id: 58aa71fb8f (このIDを非表示/違反報告)
nanashi - 凄く面白かったです！！一気見してしまいました( *´艸｀) ひとつきになったことなんですけど、ブンちゃんって二人弟君いるんですけど、設定的に居ないせっていですか？？ (2018年3月3日 23時) (レス) id: ce2818ed41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：gu- x他1人 | 作成日時：2017年8月3日 19時
