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福本side
あかんかったかも。今のは。
だってほら、A口ポカーン開けてフリーズしとる。
いつもみたいに「なに冗談言ってるん」て笑ってくれな、ほんまになってもらうで？彼女。
福「....ちょ、笑ってくれんと！ボケ潰さんといてくれよ」
「や、いや、そうよな！女芸人失格や」
またほら、振られるのが怖くて、ほんとのこと伝えるのが怖くて、こうやって自分からきっかけ逃して冗談ってことにして。
こうやってグズグズしてる間にAを誰かに取られたら、絶対後悔するってわかってるのに。
福「いつのまに芸人なってたん、てか急にどしたん」
「ん〜なんか、シャンプー取っといてくれてたんも、ドライヤーとヘアオイル用意しといてくれてたんも、出来る彼氏って感じしてさ」
大晴の彼女になる子、羨ましくなってもうた。なんて可愛いこと、俺のこと好きでもないのに言わんといてくれよ。
「邪魔やったら全然どけといていいしな！てかなんなら捨ててもいいし。わたし男物のシャンプーでもなんも気にしないし」
Aがどれだけ髪にこだわってるか知ってるから、これが優しさだってことにも気付いてる。
けどさ、時々しか泊まりにこないAのものをこうやっていつまでも取っといてるのは、俺が好きでやってることやってAは気付いてないやろ？
ただ、Aのものが俺んちにあるだけでよかった。付き合ってなくても、Aが俺のものじゃなくても、それでもよかった。
福「捨てんよ。だって俺も時々使ってるしな。それ」
「は、勝手に使わんといてよ」
福「人んちに置かせてもらっといてそれは理不尽ちゃう！？」
「はーー、しゃーなしな」
さっきまでの一瞬の甘いムードもどこかへ行って、いつもの関係に。これが一番心地いいけど、またきっかけを逃したことを少し悔やむ。
まあ、いっか。まだ言わんて、あの時決めたんやし。
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かたつむり(プロフ) - さくらさん» 圧倒的不利な立場なので余計に応援しちゃいますよね、、(＞＜) (9月16日 17時) (
レス) id: f9651b0882 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 後輩ポジの晶哉に頑張ってほしいと思ってしまう謎の親心、、 (8月22日 16時) (レス) @page50 id: 23df4dead6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かたつむり | 作成日時：2022年8月19日 18時
