こちらは選手お悩み係です。

お悩みファイル9 ページ9

「お悩みでーす。」


「軽いノリで来ないでください。悩んでないように見えるんで」


「性格さキツくなってへん？」


「ふざけんな」




やっぱ、キツくなってるわぁ



って頬を膨らませて、足をバタバタさせるトリプルスリー



本当に生意気





「で、何ですかお悩みは」


「付き合えへん？ぶふっ」


「なぐちゃった。」




痛いわ！アホか！って怒られたけど



バカだな、私は山田哲人があいにく好きじゃないんでね





「お、な、や、み、は何ですか」



「来年もトリプルスリーとらなあかんのかなぁ」




珍しい、弱音じゃないか




「なんでそう思うの」



「だってさ、トリプルスリーだから三年連続でとれよ！とか、トリプルスリー製造機とか



とらなあかん！みたいな感じになってるやん。正直さ辛いねん。」




「そっか、哲人のやりたいようにやればいいんじゃないかな


とらないといけないものでもないでしょ？哲人が頑張った結果がトリプルスリーなんだし


トリプルスリーだけが哲人じゃないよ」



「A…」




「ま、哲人次第だよね頑張って」



「A〜っ！」



「抱きつくなぁあ！離せ！」




哲人は悩まないでいい、思いきり野球をしたらいいんだよ。



私はそれをサポートしてあげる。





「侍ジャパン頑張って」



「Aもいくんやろ？」



「まぁーね」



「喋りかけていい？」



「うん」



「会いに行っても？」



「うん」




「キスしても〜？」



「うん……うん？」




気づいたときにはもう遅かった。




ロッカーに向かって




「よっしゃあああ！」




って走っていく哲人を私は真顔で見ていた。






(キスしていいねんてー！川端さん！)


(え？)


(違います！川端さん！)


(じゃあ、お構い無くしようかな？笑)


(welcomeです！)


(やっぱ、俺と対応がちゃうやんけ。)

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