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No.65 ページ15
――なんで？
目黒くんには彼女がいるのに。
すぐに我に返って押し返す。
混乱して、でも胸はさらに強く痛くなる。
……好きだから、両思いになれたらと思っていた。
でも、こんなのは違う。
こんなことは、
――望んでない。
目黒くんは、自分からキスしたにも関わらず、
驚いているようだった。
「……木ノ下さん、向井と付き合うの？」
どう言ったらいいのか分からなくて、
私が黙っていると目黒くんは続けた。
「……もう、面倒だ」
吐き捨てるように、目黒くんは言った。
「……木ノ下さん、もう俺と関わらないで」
………私には目黒くんに告白することも許されない。
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作者名：いちご | 作成日時：2020年2月11日 11時
