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No.25 ページ25
「木ノ下さん、
なにか勘違いしてるみたいだね」
目黒くんは続けた。
「俺がいじめごときで友達を見捨てるような奴だと思う？
……そのことで、
そんなに苦しんでる木ノ下さんに、
たったそれだけの理由で話しかけなくなるような、
……そんな奴だと本気で思ってるの？」
返答次第では許さないよ、
と目黒くんは言った。
「――そうだよ、A。
そんなことでひいたりなんて絶対しない。
………よく、今まで言わないで独りで苦しんでたね。
――でも、これからは、
私たちが受けとめるから」
涙で赤くなった顔で、
湊ちゃんは微笑む。
「――二人とも、
なんで………
なんで、受け止められるの……？
なんで、なんで――
そんなに優しいの……」
顔を手で覆う。
「……そうだね、
それは――
友達だからじゃないかな」
二人がそう言って――
私の涙腺は完全に崩壊した。
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作者名：いちご | 作成日時：2020年2月6日 7時
