それでも好きになった。 (ページ3)

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No.3 ページ3

目黒くんは高校生には
見えないくらい
大人っぽい人だ。

男子同士で喋っていても
なんとなく落ち着いてる。

中学の男子の中に
いなかったタイプだから、
私はわりと話しやすいとは思っていた。

でも、関わったことはなかった。

事務的なことを２、３回話したことはあっても、

生活面で話したことは一度もなかった。

私としては、そっちの方がありがたいし、このまま
関わらないでいようと思っていた……けど

机の中に入っていた手紙。

それは放課後に話がある

と書かれた目黒くんからの

メッセージだった。

机に座ったまま、だんだん暗くなっていく景色を
ぼんやりと見つめる。

……なんのことで、目黒くんは私を呼び出したんだろうか。

告白……ってこともないだろう。

部活で遅くなるから、待っててって言われたけど
呼び出してまで話すことってなに？

もしかしていたずらかなとうんざりしていると
ちょうど扉が開く音がして、

「ごめん、遅くなった」と

目黒くんが来た。

「……用件って？」

私は外を見ながら、言った。

「……別に、大したこと

じゃないんだけど、

――なんで木ノ下さんって、

男子嫌なの？」

……その言葉に私は驚き、

彼に怯えた。