初恋(ウブコイ) (ページ3)

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に、に！ページ3

授業が終わりお昼の時間

友達もまだ出来ていないので
自分の席で一人お弁当を食べる

｢…美味しぃぃ……｣

お母さんの作るオムライス
とっても美味しくて緊張していた体が緩む

ｽﾞﾘｽﾞﾘｽﾞﾘ……

何かが床を這うような音が聞こえてきた

なっ……なにっ！？おおぉ、おおお化け！！？

周りを見渡すけど皆は気づいてないみたいだ

意を決して床を見ると……

｢……っひゃあ！！｣

後ろの席だった金髪くんだった

生きてはいるみたい
何か呪文のようにボソボソ言っていた

｢……メシ…メシ……腹減って…死ぬ……｣

えぇっ！？死んじゃうの！？

｢え、えっと…｣

そうだ！

｢は、はいっこれどうぞ！｣

それだけじゃお腹空くでしょ？と
お母さんに渡されたパン

金髪くんの顔に近づける

ﾋﾟｸｯ

パンの匂いに反応する金髪くん

｢パ厶の匂いっ！！｣

起き上がって目をかっと開いた

目の前にあるパンに夢中でかぶりついた

｢あばばばばばばばば……！｣

動物に餌をあげてる時みたいに振動がすごい

手にあったパンがみるみる小さくなっていく

｢ｺﾞｯｸﾝｯ…はー！！生き返ったのじゃー！｣

｢よ、よかった……｣

生き返った金髪くんは私と目が合うなり

口を拭って髪を整えて服を正す

｢………野乃原Aさん！！｣

｢は、はいっ！！｣

つられて声が大きくなる

｢貴女は僕の天使です…
帰りにサテンにでも寄りませんか？｣

｢は………はい……｣

→頼み事を断れないAちゃん