. ページ21
.
もうあの家にいる必要もないし、
僕は、母さんに会いに行きたい。
今まで頑張ったわね、って言ってくれるだろう。
そう思って葬式場の近くの海岸についた。
そうしたら5.6人くらい、人がいて
もうすこし向こうまで行かなくてはならなかった。
「火、つけるよ、3.2.1！」
「うわー！！！」
「テヨンアテヨンア！こっちもつけて！」
「ユタがつけて、、ちょっともう怖い」
「うわイテヨンびびりなんて！」
「じゃあドヨンがつけてよ」
夜の海岸で騒がしく、花火をしているらしい。
すごく楽しそうだった。
でも僕は母さんに会いに行くんだから、
そんなことどうでもいい。
「うっわぁ〜！やばい持ちすぎたかも！ちょ、遠くから写真撮ってー！！」
バタバタとこっちに走ってくる音が聞こえた。
避けないといけないのか、と思いつつ振り返ると、
その子の背中がすぐ目の前にきて
ぶつかって二人で倒れてしまった。
「おわっっ！…え！ごめんな！誰かわかんないけど！」
「あ、いや、」
砂がついただけだったし、
服についたのを手ではらった。
「ほんまにごめん…なんか、良さそうな服、焼けてるし…まじごめん…。」
そう言われて見てみると
、たしかに、背中に穴が空いていた。
花火で焼けたのか。
「あ、全然、」
「よし、一緒に花火しよ。そのあとなんか奢るし！」
そう言って、僕の肩をがっしり掴んで
走りだした。
いくらでもその手を振り解くことができたのに、
「あ、もしかしてなんか用事ある？まあ、俺らと遊んでからでいいっしょ！」
そのとき、
まあいっか、もうどうにでもなれ、
と思ったのを
僕は今、
後悔していない。
…だって、母さんを奪ったあの男を
僕が殺さなければいけないんだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 514人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：urru | 作成日時：2021年3月13日 2時
