ニコイチ【江口拓也】

第十八話 ページ19

……ヤっちゃった。
…どうしよう。
痛くなかったかな？
でも反応は良かったし…。
でもちょっと涙目だった…可愛かったけど。
ってそうじゃなくて！
どうしよう…''拓也なんか嫌いっ！''とか言われたら…僕、生きていけない。

江口｢はぁ…。｣

『ん…。』

江口｢っ!?!?｣

ちょっ!?Aちゃん!?
今、動いちゃ駄目だよ!?
ただでさえ裸で密着してるのに！
動いちゃ駄目だよ!?
ホントに!?
その…や、柔らかいものが、あ、当たって。
だからさ、あの、と、兎に角動かないで！
お願いします！

『たくやぁ…』

江口｢へっ!?｣

『…。』

江口｢寝言かぁ…。｣

髪の毛の隙間から覗く小さくて可愛い耳。
どうやらAは耳が弱いらしい。
昨日なんか耳を少しいじめただけであんなにうっとりした顔しちゃってさ。

江口｢…ほんと…いじめたくなっちゃうなぁ。｣

彼女の鎖骨に残った紅い花。
そして僕の首に残った紅い花。
独占欲剥き出しだけど…それぐらいしとかないと…Aは可愛いから。

『…っ。』

江口｢あ、起きた？おはよう。｣

『…おはよう…ございます。』

まだ目がとろんとしてる。
可愛い。

江口｢おはようのちゅーは？｣

『…ん。』

いつもは照れてあんまりしてくれないのに今日は寝起きでまだ意識がハッキリしてないからかすんなりしてくれた。

江口｢A？｣

『…？』

江口｢昨日、気持ち良かった？｣

『………う…ん。』

江口｢そっか。良かった。｣

『ね…、もっかいシて？』

江口｢え!?｣

『もっかい……ダメ？』

あーダメだ…。
もう僕の僕が元気だ。

江口｢どうなっても知らないよ？｣

例え、寝ぼけてたとしても…。

『ん…。』

江口｢じゃあ、A？僕の上に乗って？｣

『…こぅ？……んぁっ』

江口｢んっ…上手。そのまま…ゆっくりっ…動いて…。｣

長くて艶のある黒髪がAの豊かな胸を隠してて余計にそそる。
寝起きでぱっとしない彼女はとても可愛い。

『たくっ…やぁ……ぁ…』

ぎこちなく動くその姿に興奮する。
たまにビクッとなる時が一番好き。

江口｢はぁ……ごめん…我慢出来ない。｣

『ぇ？』

彼女を下に敷き、何度も唇を合わせる。
いやらしい音をたてながら何度も何度も。

江口｢Aっ………大好き。｣

｢んっ…。｣

潤んだ彼女の目は優しく微笑んでいた。

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