ニコイチ【江口拓也】

第十七話 ページ18

江口｢ただいまー！｣

『おかえりなさい。』

江口｢Aー！｣

『わっ！』

江口｢寂しかった？ちゃんと一人でも寝れた？｣

『子供じゃないんですから。』

江口｢だって心配でさ。｣

『ルルがいたから大丈夫ですよ。』

ﾐｬｰ

江口｢えー。寂しくなかったの？｣

『…少しだけ。』

江口｢可愛いっ…。｣

『…可愛くないです。』

江口｢僕にとっては可愛いから良いの。…ってそういう言えばエプロンなんか付けてどうしたの？｣

『え？あぁ…カレー…作ってて。』

江口｢カレー!!｣

『もう少しで出来るので待ってて？』

江口｢待ってる！｣

エプロン姿なんてはじめて見たけど…。
可愛い…ってか萌える。
あー…結婚したい…。

『お待たせしました。』

江口｢美味そう…。頂きます！｣

『お口に合うか分かりませんが…。』

江口｢うまっ！｣

『良かった。』

安心したかのように微笑む彼女を見て思った。
Aと結婚したら美味い料理毎日食べれたりするのかな…って。

江口｢…Aはさ。｣

『？』

江口｢…結婚…とかってどう思う？｣

『け、結婚…ですか？』

江口｢うん。｣

『…出来たら良いなぁとは思います。』

江口｢そっか。｣

僕見たいなぁ…Aのウエディングドレス姿。
きっと綺麗なんだろうなぁ。

『…た、拓也となら』

江口｢？｣

『…拓也となら…毎日…楽しそう。』

江口｢えー？そんなこと今言う？｣

『？』

江口｢…A、こっちきて？｣

『…』

近づいてきた彼女を抱きしめ耳元で囁く。

江口｢…襲われたいの？｣

『…っ///』

江口｢なんてね！冗談！Aが嫌がることはしないよ！｣

『…じゃない。』

江口｢んー？｣

『いや…じゃない。』

あー…これもう無理だわ。
理性がどうこうの話じゃないや。

『ｷｬｱｯ！』

江口｢捕まっててね？｣

今夜は長くなるよ。
きっと。

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