・【マサイside】 ページ40
あの時のAは、何に怯えてたんだろう。
俺には分からないけど、
でも、確かに怯えていたのは事実。
シルクが言うには、
本人はそんなつもりはないらしい。
Aの事なら大体わかる、
そう思ってたのはとんだ勘違いだ。
シルクがAの病院に行って
帰ってきた時、シルクは俺に言った。
シ「付き添い許可貰ってきたし、次はお前が行って来いよ」
マ「え、俺?」
シ「そう、お前!俺は今行ってきたし!明日オフだろ?」
マ「そうだけど…」
シ「ちゃんと話して来い。お前の中にあるモヤモヤもちゃんと片付けて来い」
マ「…おう、」
シルクなりの優しさに、
俺は目頭が熱くなった。
シ「AからのLINE、見たろ?Aもお前に言いたいことがあるはずだし、大勢で押し寄せるのも良くねぇから、次はお前の番」
マ「分かった、ありがとう」
シルクからのバトンは
しっかり俺が受け取った。
俺は支度をして病院へ向かった。
ーコンコン。
「…はい、」
マ「あ、えっと…俺、だけど」
「どーぞ、」
ドアを開けると、
ベットに横になったA。
「マサイ…ありがとね、わざわざ」
マ「…ううん、全然」
「これ、貸出ベット持ってきてくれたから使ってって先生が」
マ「おう、サンキュ、」
夜ご飯を食べていたのか、
お膳が残されていた。
でも、ほとんど口をつけてない。
マ「食欲ない?」
「…うん、あんまり」
マ「…」
「あのさ、」
マ「…?」
「変なとこ…見せちゃってごめん。あたし、全然記憶ないんだけど…でも、わかるんだ。マサイに迷惑かけた事…」
マ「…」
「ほんと…ごめん」
マ「お前さ、」
「ん?」
マ「考えすぎだよ、いつも。迷惑だなんて思ってないし、俺はよかったよ。あんな風に取り乱したとしても、ちゃんとAは謝ってくれた。それでもう十分じゃん」
「マサイ…」
マ「迷惑だとかそんなこと考える暇あんならさっさと元気になれっつーの!」
「へへ、ありがとう」
Aはそう言って微笑んだ。
何があったか、
何て言ったか、それは
俺とシルクだけの秘密にしよう。
Aに無駄な不安を与えないように。
A、大丈夫。
お前のことはみんなで守る。
仲間っていいもんだ。【ヒロインside】→←・【マサイside】
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ユーカリ(プロフ) - YOさん» 嬉しいです!!ありがとうございます!! (2020年1月9日 8時) (レス) id: 9ee0be3c4f (このIDを非表示/違反報告)
YO - 楽しみに見てます。文才ホントありますね!ドラマを見てる気分で楽しく見てます!(^^) (2020年1月9日 0時) (レス) id: 2315e9de02 (このIDを非表示/違反報告)
ユーカリ(プロフ) - YOさん» か、悲しい、、!? (2019年12月11日 18時) (レス) id: 9ee0be3c4f (このIDを非表示/違反報告)
YO - 悲しい...。 (2019年12月2日 0時) (レス) id: 2315e9de02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユーカリ | 作成日時:2019年10月30日 0時