過去に沈むお姫様。【ヒロインside】 ページ30
うう〜…だるい。
朝になって自然と動く体は
なんとも言うことを聞かない。
シルクの朝ごはん作んなきゃ〜…
「…よっこいしょ、っと」
フラフラしながらリビングへ行くと、
シルクの姿はまだなくて
少し安心したあたしがいた。
起きる前に作って、
シルクにLINEして寝よう。
とりあえず簡単なものを作ってる中、
少しずつ歪んでいく視界。
目眩がしたと思った時、
冷蔵庫に手をつく。
「…っ、これはやばいねぇ、」
一体自分は今どれだけの熱があるのか。
それさえ分からないまま、
あたしは息を整える。
ーガチャ
扉が開く音と共に
スウェット姿でボサボサ頭の人登場。
「あ、…シルク。おはよ、」
シ「はよ〜…今日はよく寝れたなぁ…」
「もうすぐご飯、できるから…」
シ「…おい、」
「…なに、？」
シ「…お前、なんか変」
「…はは、さすがリーダーっ、」
シ「体調悪いんだろ」
「…怒んないでっ、」
シ「別に怒ってねぇけどさ、無理すんなって」
「…、」
シ「A？」
ダメだ、久しぶりに熱を出したけど
やっぱりダメみたいだ。
シルクが倒れるあたしを咄嗟に支えてくれて
シルクに名前を呼ばれたのを最後に、
あたしは意識を手放した。
お母さんとお父さんが離婚してから
あたしは熱を出すのが嫌いだった。
あれからあまり熱を出すことは少なくなり
もう大丈夫だと思っていたけど、
やっぱりダメだった。
熱を出すと、お母さんとの時間を思い出して
どうしても、苦しくなるんだ。
しんどくて、でもお母さんに甘えられなくて。
何もかも、自分のことは自分でやって。
フラフラになりながら家事もやって。
熱があっても、お母さんは
あたしに手を上げていた。
呼吸がうまくできなくなり、
立っていられなくなり、
震えが止まらなくなる。
あたしは、
離れた今でも、お母さんに怯えてる。
シルクたちには言えてないけど、
お母さんから最近連絡が来てる。
全部無視してるけど、
しつこく、電話もメールもくる。
どうしたらいいの。
お母さんは、
あたしにどうしてほしいの？
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ユーカリ(プロフ) - YOさん» 嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2020年1月9日 8時) (
レス) id: 9ee0be3c4f (このIDを非表示/違反報告)
YO - 楽しみに見てます。文才ホントありますね！ドラマを見てる気分で楽しく見てます！(^^) (2020年1月9日 0時) (レス) id: 2315e9de02 (このIDを非表示/違反報告)
ユーカリ(プロフ) - YOさん» か、悲しい、、！？ (2019年12月11日 18時) (レス) id: 9ee0be3c4f (このIDを非表示/違反報告)
YO - 悲しい...。 (2019年12月2日 0時) (レス) id: 2315e9de02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユーカリ | 作成日時：2019年10月30日 0時
