恐怖症91 ページ36
跡「視覚と聴覚……」
入「Aの持つ絶対音感と視覚から入れる情報の処理能力の高さが、Aがどの球も返せる理由だよ。視覚からボールの回転を見て左右のどっちに打たれるか、聴覚で聞こえた音でコートのどこにボールが落ちるかがわかる」
奏さんが説明してくれる。後は自分で説明をする。
「視覚が無くなれば回転がどっちにかかるかわからないからコートの左右どちらに打たれるかわからず、聴覚が無くなればコートのどこに落ちるかがわからなくなる。だから、私のスタイルは視覚と聴覚が奪われた時点で崩壊するってこと」
そう言いいながらコートを見る。修さんが圧倒していた。あと1ゲームで修さんが勝つところまで来ていた。再び、時遠が私との試合と同じ様に狙ってきた。修さんはそれを避けつつコートに返していた。私はコーチの方を向く。コーチと目が合い、私は目配せをした。
コートでは試合が終わっていた。修さんがストレートで勝っていた。修さんが私の方に来る。
種「勝ったで☆」
「……さすが、修さん。でも、まだ諦めてないみたいだよ?」
時遠が睨みつけてくる。すると黒部コーチとスタッフさんが数名入ってくる。スタッフさん数名が時遠を囲み、取り押さえていた。
黒「時遠くん。その人たちは警察ですよ」
時「あ?なんでだよ?」
黒部コーチの言葉に反抗している時遠。するとスタッフさんに扮した警察官の人がこう言った。
警「時遠魁斗。暴 行と脅 迫の罪で逮捕する」
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作者名:ちゃーきー | 作成日時:2024年2月15日 19時