恐怖症90 ページ35
私はコートの外へ出る。するとお頭が声をかけてきた。
平「A。これが渡したいものだ」
「……これは」
平「これを付けておけ」
「……わかりました」
そう言われ私は貰ったものを襟につけ、中学生の皆の元へ向かう。
跡「……A」
「……久しぶりだね」
私は景吾の隣に立ち、試合を見ることにした。コートでは修さんが試合をしていた。
リ「あの人何者っスか?」
乾「幸村A。幸村精市の双子の妹であり、U-17代表1軍のマネージャーであることくらいしか俺の元には情報がない」
蓮「氷帝学園中等部3年生。成績は跡部に次ぐ2位で特待生。ピアノ、フルートで才能を開花させている音楽の天才。テニスはやっていないはずだが」
そう言うと柳くんは私の方を見ていた。……特待生とか2位とか言ったこと無いはずなのにどこで手に入れてるんだろ。
「私だって、テニスをやるつもりは無かった」
蓮「なぜ、テニスを……」
「……お頭に、言われたから。負けて欲しい相手がいるなら自分で負かせばいいって」
私は横目でお頭のことを見る。お頭の視線はコートに注がれていた。試合は修さんが2ゲームを取っていた。
跡「A。お前のプレースタイルはどうなっている?」
「うーん……。上手く説明できないんだよね」
?「なら、僕が説明してあげようか?」
声のする方を向くと奏さんがいた。私は奏さんの言葉に頷いた。その様子を見た奏さんは話始めた。
入「結論から先に言うと、Aのテニスは、視覚と聴覚が無くなった瞬間に崩壊する」
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作者名:ちゃーきー | 作成日時:2024年2月15日 19時