恐怖症89 ページ34
氷帝のテニスに泥を塗るかのようなプレーにがっかりして、もう少し続けるつもりだった試合をサーブ入れて終わらせた。
幸「……勝った」
真「……完封勝利か」
コートの外からは完封勝利という事実にざわついていた。
時「……ふざけんな」
「負けは負け。私に勝てねぇ時点で勝てる訳ねぇだろ」
悔しさに顔が歪んでいた。負けたのが、それも相手が女である私いう事実に時遠は顔を歪ませていた。
コートにお頭が入ってきた。そして私の目の前に立つ。
「……約束、守りましたよ」
平「よくやった。……それ、外せ」
それだけ言うと、修さんたちの元へ戻って行った。私は後ろを向く。フードを外し、仮面を取る。そして私は再び向き直る。
時「お前は……!」
氷全&幸「「……!」」
息を飲む音が聞こえた。しばらくの沈黙が続いた。私はネットの近くに立った。
種「知っている人と知らない人おるやろし、自己紹介しとく?」
「そうしようかな。……幸村Aって言います。U-17代表合宿1軍マネージャーやってます。よろしく」
修さんの提案で改めて自己紹介をする。修さんに手招きされて、私は修さんの元へ行く。すると、コートから声がした。
時「もう1回だ。もう1回勝負しろ」
「……ですって。どうします?お頭」
平「Aは試合禁止だ」
種「そんじゃ、俺が行ったるわ。Aは中学生と一緒に試合見ててや」
修さんはそう言うとラケットを持ってコートへ入っていった。
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作者名:ちゃーきー | 作成日時:2024年2月15日 19時